yamakeirnsのブログ

趣味のブルベを中心に気の向くままに書き留めていきます。

21BRM1030中部600km小松

10月30日(土)にAR中部主催のBRM1030中部600km小松を走ってきました。私にとっては今年最後のブルベです。元々は6月開催がコロナ禍で延期され10月末の開催となりました。コースは2週間前に走ったBRM1016中部400km福井と重なります。道の駅瀬戸しなの→本巣→木之本→マキノ→小浜→敦賀→越前海岸→小松→白峰→九頭竜→白鳥→郡上→美濃加茂→多治見→瀬戸しなのと走ります。後半に大きな登りがありますが、AR中部にしては総獲得標高が少ないコースです。(走行後のログは4,924mでした。)

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朝5時と早朝スタートの為、3時間程度の睡眠で2時に起床し、2時半に浜松から車で瀬戸しなのに向かいます。4時過ぎに到着し、自転車を車から降ろして、とりあえず受付を済ませ、コンビニでパンを買って朝食をとります。徐々に参加者が集まってきます。後日AudaxJapanのHPでリザルトを見るとエントリー100名中58名の出走だったようです。いつもの顔見知りを何人か見かけ言葉を交わします。この日の朝は寒く気温は10℃前後でした。私はパールイズミの10℃対応のウィンドブレークジャージ、タイツで臨みます。念のために使い捨てカイロと保温アンダーウェアも準備し、荷物が増えた分やむなく小さなデイパックを背負うことにしました。幸い雨の心配はなさそうなので合羽は荷物から外しました。北陸は舗装が良くないのでグラベルロードのSLATEで参加するつもりでしたが、今回は軽さを重視してRoubaixで走ることにしました。程なくブリーフィングが始まり、定刻の5時となりスタートです。混雑回避で前の方で走ります。

↓日の出前の為、真っ暗です。この日は10℃前後の寒い朝でした。

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走り出しこそ寒かったですが、そこそこのペースで走っていると寒さは気にならなくなってきました。早朝なのでまだ車の交通量は少なく快調です。私の後ろをまだ鎖骨骨折で金具が入っていて無理できないMさんがペースを加減しながら追随します。各務原に入った辺りで後ろで声がしたので振り返ると、Mさんのレックマウントのブラケットが破損してライトがもげてしまうトラブルが発生しました。とりあえず、ライトを回収してPC1のコンビニで対応することになりました。何人かの後続の参加者に抜かれ、前回400kmを一緒に走ったNさんが追いついてきました。ここから私とMさん、Nさんの3人で走ります。63.4km地点のPC1ファミリーマート山県伊自良店には7時38分に到着しました。早速1時間半強のマージン確保で順調です。缶コーヒーとシュークリームで軽く補給し、補給食に3個入りの大福を2袋購入しました。Mさんにetrexの飛び出し防止で使っている大きいゴムバンドを提供してそれでハンドルにライトを固定して応急処置をしました。幸いMさんのハンドルはエアロ形状で平ぺったいので上手く固定することができました。

↓PC1ファミリーマート山県伊自良店 63.4km地点 7:38着(関門9:12)

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PC1からしばらく走ると2週間前走った400kmのコースを逆回りに木之本まで走ります。400kmの時は雨模様の天気の中、夜間睡魔を感じながら走りましたが、今回は秋晴れの中、昼間走るので、前回楽しめなかった風景を楽しみながら走ります。八草トンネルの登りを登る前に道の駅夜叉ヶ池の里さかうちで小休止します。400kmではここでトイレ前の風除スペースで休憩しました。トイレとドリンク補給だけ終えて走り出します。あさっり八草トンネルの登りもパスできました。

↓道の駅夜叉ヶ池の里さかうち 105.3km地点

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↓八草トンネル 標高535m

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八草トンネルを過ぎると木之本までの約15kmは下り基調です。快調に下って程なく木之本に到着しました。400kmでPCだったIC近くのセブンイレブンの前を通過し琵琶湖に向かいます。琵琶湖手前で右手に賤ケ岳山頂に向かうリフトが見え古戦場の看板があったので、とりあえず自転車に乗りながら写真を撮ります。この後交通量が多く、路側帯の幅が狭い賤ケ岳トンネルを通過するのに緊張しました。賤ケ岳トンネルは通らず脇に逸れて山越えした方が気が楽ですが、ルートなので車のプレッシャーに耐えながらなんとかパスしました。賤ケ岳トンネルを抜けると琵琶湖湖岸に出ます。左手に琵琶湖を見ながら走ります。途中湖北ほくほく亭で熊さんと和さんが昼食をとっているようでしたが私たち3人はマキノあたりで適当な店があればそこで昼食にすることにして先を急ぎます。琵琶湖湖岸ではブルベ参加者以外のサイクリストを何名か見かけました。

↓右手の山に賤ケ岳へ向かうリフトがあります。

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↓琵琶湖 塩津付近 竹生島も小さく見えています。

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マキノまであと2km程の所で後ろでタイヤがパンクする音が聞こえました。Nさんが何か突起物を踏んだようです。立ち止まって修理します。修理で立ち止まっていると先ほどラーメン屋で自転車をみかけた和さん達にパスされます。時間は十分なので落ち着いて修理し、走り出してほどなくフォトチェックポイントのメタセコイアの並木道に到着しました。写真映えする風景なのでブルベ参加者以外にも多くの観光客の方が思い思いに写真を撮っていてちょっとしたカオス状態になっていました。お題の写真を撮り、たまたま見かけたそば屋さん「お食事処蓮」で昼食にします。奮発してお蕎麦、天ぷら、鯖寿司等がセットになっている1900円の得々セットを注文しました。私の場合、基本ブルベはコンビニ食が多いので、のんびり、しっかりした食事をしたのは初めてかもしれません。

↓フォトチェック メタセイコイアの並木道 160.5km地点

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↓並木道のすぐ近くにあったお食事処蓮で昼食にしました。

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↓得々セットはさっぱりしていてボリューム満点でしっかり補給できました。

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パンク修理とのんびり昼食の間に後続の参加者にかなり追い抜かれてしまったようです。しっかり昼食をとって元気になったので、また3人で揃ってそこそこのペースで走り、追い抜かれた参加者を途中で何名かパスします。通称鯖街道を西上し、小浜市に入り、PC2のローソン小浜駅前店に14時45分に到着しました。たくさんの参加者が休憩していました。ここでマージンは3時間半になりました。ここではコーラのドリンク補給だけしました。ここから芦原温泉までの約130kmは海岸沿いを走ります。

↓PC2ローソン小浜駅前店 199.4km地点 14:45着(関門18:16)

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↓左手に若狭湾三方湖を眺めながらひたすら海岸線を北上します。

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福井の海岸線はアップダウンがそれほどなく景色もよく、快走できました。敦賀市内に入る頃には日が沈み暗くなりはじめました。敦賀市内ではハロウィンで大騒ぎしている若者達を見かけました。夕方で交通量が多く、車に注意しながら走ります。PC3のファミリーマート敦賀あけぼの店には17時45分に到着しました。マージンはさらに4時間弱に拡大です。ここでコンビニ弁当で夕食にします。ここでも多くの参加者が休憩していました。登りが少ないのでそれほどばらけない感じです。

↓PC3ファミリーマート敦賀あけぼの店 250km地点 17:45着(関門21:40)

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ここからナイトライドの開始です。次のフォトチェックポイントの越前岬灯台までは45.9kmあります。3人でそこそこのペースで走っていると先着している参加者を何名か吸収しました。このあたりから向かい風基調でなかなかペースがありがりません。ふと後ろを振り返ると私を先頭に20名近い大集団になっていました。車の交通量は少ないですが大集団だと迷惑をかけるので、なんとか小集団にしようと分断を試みてペースを上げますが、向かい風のせいでうまくいきません。結局越前岬灯台の登り口まで大集団で到着しました。越前岬灯台は1kmで獲得標高80mの短い登りでしたが、ドーナッツ舗装の区間の勾配が15%以上で自転車に乗って登るのを早々にあきらめた参加者が何名かいました。私はなんとか足は着くまいと根性で登り切りました。灯台の看板前には写真を撮るために参加者の行列ができていました。順番を待って写真を撮り、下りますが、荒れたドーナッツ舗装と、急勾配が危険で大人しく自転車から降りてパスしました。

↓越前岬灯台 295.9km地点

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↓フォトチェックのお題の看板。ここまで僅か1kmですがとんでもない激坂でした。

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ここでOさんが合流し、4名で走ります。ここから次の小松のPC4までは76.2kmあります。激坂の疲れもあり、25km程走ってコンビニで小休止します。休憩していると途中一緒に走り、千切れた女性単身で走るTさんが通りがかりました。声を掛けるとこれから大聖寺のホテルまで向かうとのことで、エールを送って見送りました。我々4人はホテルを取らなかったので時間の制約はなく、気ままでした。さすがに夜は止まると汗冷えで体が冷えてきます。少しでも体を温めようとカップヌードルを食べました。PC4までは残り50km程です。4人力を合わせて走ります。睡魔に襲われないようたわいもない話をしながら進みます。途中他のコンビニで休憩している参加者のグループを見かけました。前方で少しふらつきながら走っている参加者を追い抜くとそれは熊さんでした。睡魔が襲ってきているようです。我々にも前日仕事が忙しかったNさんに睡魔が襲い掛かり始めました。とりあえず先行している参加者に追いつくことをモチベーションに4人で頑張って走ります。何とかPC4のセブンイレブン小松日の出2丁目店には日付が変わった0時43分に到着しました。マージンはついに5時間になりました。

↓PC4セブンイレブン小松日の出町2丁目店 372.1km地点 0:43着(関門5:48)

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ここから先、油坂峠までの約120kmが山岳区間で今回のルートの最難所になります。宿をとった参加者はおそらくこの小松周辺でとった人が多いと思います。私も当初小松の駅近くのホテルを予約しましたが、時間に拘束されずに走りたかったので直前でキャンセルしました。ここまでかなりいいペースできているのでホテルで4時間以上ゆっくりできたと思いますが後悔はありません。とりあえず中途半端な仮眠はせずに74km先の大野の最後のPCまで走り通そうといこうことになりました。まずはその途中のフォトチェックポイントの27.8km先の道の駅瀬女を目指します。気温を心配しましたが、想定内の寒さでした。車の往来がほとんどない人気のないR360を4人で淡々と走ります。登りなのでペースは上がりません、2時間程かけて道の駅瀬女に到着しました。深夜2時46分の到着です。参加者は誰もいませんでした。道の駅の店舗前の風除室が外からの風を遮れたので、ここで30分仮眠することにしました。私はここで保温下着と冬ジャージに着替え、両腿と腰に使い捨てカイロを貼って寒さ対策をします。風を遮れるといっても、床はタイルなので横になると床から冷気が伝わってきますが、何とか仮眠できました。

↓フォトチェック 道の駅瀬女 399.9km地点 

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あまり長居してもしょうがないので最低限眠気がとれたところで意を決して4人揃って再スタートします。ここからまだ20km程緩やかな登りが続きます。OさんとNさんがやや遅れがちにはなりますが、何とか先に進みます。淡々と登っているとて手取川ダムを通過し、さらに先に進むと谷トンネルに到着し、登りが終了しました。

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谷トンネルを過ぎると最後のPCがある大野までは下りです。舗装が良くないので下りも気が抜けません。心配した気温が一番冷え込むと予想した小松からここまでの区間で一番低かったのは7℃程度で助かりました。約25km程下りPC5のファミリーマート大野中挟店には6時35分に到着しました。マージンは4時間で小松のPCから1時間ロスしました。日の出を過ぎてすっかり明るい時間に到着しました。ここでラーメン、ホット紅茶、焼きおむすびで朝食をとります。

↓PC5ファミリマート大野中挟店 446.8km地点 6:35着(関門10:48)

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ここが最後のPCなので残り156kmを14時間半以内で走り切れば完走で、かなりの余裕ができました。ここから44km先の油坂峠をまでたどり着けば最大の難所も走破となります。PC5を出発してしばらく走ると2週間前の400kmで走ったコースの逆コースが始まります。勝手を知っているだけに登りの長さが堪えます。嘆いてもしょうがないので淡々と登ります。2週間前はまだ九頭竜湖周辺も紅葉は始まっていませんでしたが、今回はきれいな紅葉を見ながらのライドとなりました。

↓大野から九頭竜までは長い登りで途中トイレのある駐車場で小休止しました。

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九頭竜ダム手前6kmの道の駅九頭竜まで何とか走り、道の駅併設のコンビニで軽く補給し、小休止します。他の参加者もここで小休止した人が多いと思います。道の駅のシンボルの恐竜の写真を撮ろうかと思いましたが、少し歩くので止めました。

ファミリーマート道の駅九頭竜店 472km地点 9:13着

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再スタートしてほどなく、OさんがMさんのリアディスクブレーキに前輪をぶつけてしまい、パンクしてしまいました。Oさんは歴戦の猛者なのでタイヤも予備で持参していてタイヤとチューブを交換しますが、少し慌てたせいかチューブのバルブを壊してしまい、さらに予備のチューブを使うことになりました。ともあれ無事修理して走り出します。右手に九頭竜ダムが見えてきたので、少し減速してトップチューブバックからデジカメを取出して走りながらダムの写真を撮ります。最近ようやく走りながら少し写真が撮れるようになってきました。

九頭竜ダム ロックフィル式の雰囲気のあるダムです。

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九頭竜ダムを通過しても登り基調の道は続きます。途中右手に自販機が見えて止まろうかと思いましたが、通過したら後の3人は立ち寄ったようで、ボッチ走になりました。とりあえず油坂峠のピークまで行って3人を待とうと走ります。九頭竜側からの油坂峠は登坂距離がそれほどではなくなんなくパスできました。とりあえずトンネルの写真と白鳥市街を見下ろす絶景の写真を撮ります。ほどなく3名が追いついてきました。

↓油坂トンネル(白鳥側) 九頭竜側からの登りは大したこありませんでした。

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↓油坂峠から白鳥市街方向の眺望

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4人揃って油坂峠を下ります。途中AR中部で公開されたブルベツールのルートは自転車通行禁止のループを通っていましたが、ブリーフィングで400kmで走った道を走って下さいとの訂正があり、間違いないように注意して走ります。下り切って道の駅清流の里しろとりに到着しました。時間は十分あるので道の駅に隣接したカンナミというラーメン屋さんで昼食を取ることになりました。岐阜のローカルフードの鶏ちゃんとラーメンのセットを注文しました。ボリューム満点で味も最高でした。

↓道の駅隣接のラーメン屋さんで昼食。美味しいお店でした。

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↓またボリューム満点のお得セットを注文しました。

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お腹が満たされて、残り約100kmを走り抜く元気が出てきました。ここからは大きな登りもなく実質的なパレードランだと思っていたらとんだ間違いでした。しばらく走ると一人の参加者に追いつきました。戦友のTさんです。400km地点でリアの変速ワイヤが切れたとのことで、タイラップで応急処置をしてシングルギアで走っているとのことでした。それでもガシガシと踏んでアッという間に見えなくなりました。R156に入り郡上市を過ぎた辺りで後ろで声がしたので振り返ると、Oさんが睡魔で危うく落車しそうになったとのことで、ここでOさんは安全の為、しばらく仮眠してから走ることになりました。Oさんと別れ3人で走ります。昼食をとったばかりでちょうど睡魔に襲われやすいタイミングで、Mさんが眠気を飛ばすため、全力疾走するとのことだったので、Mさんとも別れ、Nさんと二人で走ります。郡上から美濃までの約30kmのR156区間が最悪でした。車の交通量が多く、トンネルも多く、適度なアップダウンもあるので走破に苦労しました。たまらずデイリー美並インター店で小休止します。そこでNさんと休憩しているとOさんが追いついてきました。3人揃って走ります。何とかR156地獄を走破し、一息つきました。残りは55km程です。ここからゴールまでコースプロフィールをよく見ると細かくぎざぎざした地形です。断続的にそこそこの勾配の丘が現れ、苦しめられました。全然パレード走行ではありません。3人で励まし合いながら最後の力走をします。道の駅瀬戸しなのへの登りは37時間切ってゴールできそうだということで、全力で駆け上がりました。おかげで18時59分でゴールし、36時間59分でぎりぎり37時間切ってのゴールとなりました。

↓18時59分、36時間59分で無事完走。後半が厳しい600kmでした。

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先行したMさんは途中、道の駅で待っていたようですが、私たちがその手前のコンビニで休んだ為、合流できず、ボッチ走で40分程先行してゴールしていました。今回の600kmもブルベ仲間と最初から最後まで行動を共にし、楽しいブルベとなりました。今回の完走で2021年度ブルベはトリプルSR達成となりました。AudaxJapanのリザルトを確認すると58名出走し、53名完走で完走率は約91%でした。AR中部の600kmでは異例の完走率の高さです。
2022年度のブルベは12月下旬のAJ静岡のいちご200のスタッフ試走から始める予定です。今回道中声を掛け合った参加者の方、そして開催、運営してくれたAR中部のスタッフの方に感謝です。