yamakeirnsのブログ

趣味のブルベを中心に気の向くままに書き留めていきます。

2022BRM521名古屋600km富岡

5月21日(土)にRC名古屋主催のBRM521名古屋600km富岡を走ってきました。今年初めての600kmブルベになります。コースは柳川瀬公園を発着点に豊田→足助→根羽→治部坂→伊那→岡谷→長和→佐久→下仁田→富岡の折返しコースです。
治部坂峠、新和田隧道、内山隧道を往路、復路で登らなければいけない厳しいコースです。走った後のログを確認すると獲得標高は7728mでした。

最初の峠は早朝スタート峠です。5時スタートの為、2時半に起床し、3時に自宅を出発しました。4時過ぎに柳川瀬公園に到着し、まずは受付を済ませて、ブルベカードをもらい、自転車を車から降ろして準備します。今回は厳しい山岳コースなので道中雨が予想されましたが、軽量なROUBAIXにしました。夜間の寒さが予想されるので、保温アンダーウェアを上下とカイロを準備しました。合羽も持っていくのでいつもより荷物がかさばり、オルトリーブのサドルバッグには収まらず、別途ビニール袋に合羽を入れてサドルバッグにゴム紐で括り付けることにしました。

ブリーフィングの後、車検が始まり、定刻の5時少し前にスタートします。先週の中部400kmの重量車CROSSRIPと異なり、ROUBAIXは軽量で快調です。豊田市内を抜け足助に向かいます。天気は予報通り微妙でどこかで雨が降りだしてきそうな雰囲気です。

足助を抜けR153に出ると、北上開始です。最初の長い登りは伊勢神トンネルです。11kmで473m登ります。走り出して30kmちょっとなのでウォーミングアップにはちょうどいい登りです。7時頃だったのでトンネルでは大型車の通行はなく助かりました。

↓伊勢神トンネル 44km地点 旧道のトンネルは心霊スポットです。

伊瀬神トンネル以降もアップダウンが続きます。根羽のK10との交差点の多目的トイレでトイレ小休止し、途中自販機でドリンク補給し、根羽から平谷までの赤坂峠の登りを開始します。いつものように信玄塚で写真をとって淡々と登ります。

↓根羽の信玄塚 名前の通りここも信玄没地の候補地の一つです。 73.5km地点

いつもならネバーランドで休憩しますが、この日は調子がよかったので、立ち寄らずに先を急ぎます。ほどなく赤坂峠のピークとなり、平谷に向けて下ります。道の駅信州平谷も立ち寄りませんでした。ここから5km登ると治部坂峠のピークです。

↓森の駅ネバーランド 78km地点

↓赤坂峠のピーク。ここから平谷まで2km程下ります。

↓道の駅信州平谷 80.8km地点

治部坂峠はピークの手前2km程で長い間、片側交互通行の工事が続いていましたが、昨年秋に工事が終了し、走りやすくなりました。左手に気温表示が見えるとピークまであと少しです。前方に治部坂スノーシェルターが見えてきて長い登りが終了しました。

↓治部坂峠 85.9km地点 標高1187m

スノーシェルターを出るとついに雨が降ってきました。左手に合羽を着るのにちょうどいい小屋があったので、急いで避難して合羽を着込みます。

↓スノシェルターを出た直後の左手にあったこの小屋に助けられました。

晴れていれば阿智駒場までR153は豪快に下れますが、雨のせいでスリップを警戒しての冷や冷やダウンヒルになりました。時折凍結防止の為に縦溝が切ってある箇所が何カ所かあり本当に危険なダウンヒルでした。寒原峠で2km程登り返しを登り、10km程下ると104km地点のPC1ローソン阿智駒場店に10時11分に到着しました。2時間弱のマージン確保です。時間的に中途半端なのでカツサンドで軽い補給で済ませました。

↓PC1ローソン阿智駒場店 104.0km地点

AJ静岡だとR153は交通量が多いので、K15の方に回避しますが、RC名古屋はコースの分りやすさを重視しているのか、R153をひたすら北上します。飯田市を抜けた辺りで雨が止みました。すかさずコンビニに立ち寄って合羽を脱ぎます。気温は高くないですが、湿度が高いせいか、意外にボトルの水がなくなるのが早く、給水の為にたびたび小休止を強いられました。伊那に入ると道路沿いに飲食店が増えてきました。13時過ぎでお腹も空いてきたので、道路右側でしたがすき家153号伊那店で昼食にすることにしました。コンビニでの味気ない食事と違って、落ち着いて椅子に座って暖かい料理を食べられるのでかなりリフレッシュできます。すき家ならそれ程時間のロスにもなりません。

すき家153号伊那店 160km地点 13時10分頃

↓牛丼、豚汁、お新香でしっかり昼食をとることができました。

ここから岡谷のPC2まで残り30km程です。平坦区間なので、信号には捕まりますが、快調なペースで走ることができました。178km地点でR153を右折しK14で辰野に向かいます。過去のブルベで夜間にK14を通り、ホタル祭りとぶつかってひどく渋滞していた中を走った記憶があります。K14は主要県道なのかこの日も交通量はそこそこありました。辰野を抜けると岡谷です。191.2km地点のPC2セブンイレブン岡谷市役所前店には15時8分に到着しました。マージンは2時間半とまずまずです。

↓PC2セブンイレブン岡谷市役所前店 191.2km地点

昼食をすき家でしっかりとったので、ここでは軽い補給だけで先を急ぎます。ここから5km程走ると後半の厳しい登りの和田峠への登りが始まります。その前に諏訪大社の下社前を通過したので写真を撮いました。R142が下諏訪で通行止めの為、迂回路の旧中山道を通ります。

諏訪大社下社 194km地点

再びR142に出てしばらく走ると右手に御柱の木落し坂が見えてきました。結構な急斜面で過去の御柱の坂落としで死者が出ているのも頷けました。

御柱木落し坂 197km地点

木落し坂を過ぎ往路の和田峠への登り開始です。往路の和田峠は登坂距離7.8km、獲得標高593mです。浜松だとちょうど秋葉山上社の登りを少し緩くした感じです。激坂ではないので、淡々と登ります。今回旧道の和田峠は通行止めの為、新和田トンネルを通て和田峠をパスします。旧道に行かなかったことで幾分登りは緩和された気がします。往路は登坂距離が10km未満なので、それ程苦戦することなく走破できました。

和田峠新和田トンネル 207.7km地点 標高1388m

新和田トンネルを抜けると、またもや雨が降ってきました。また道路脇の小屋に退避して合羽を着ます。17kmを長和町まで一気に下ります。国道なので時折大型車の通行があり、またもや雨の中の危険なダウンヒルとなりました。長和町まで下ると笠取峠の登りが始まります。登坂距離3.2km、獲得標高185mの登りです。峠のピークには左手に峠茶屋というお店がありました。

↓笠取峠 228.7km地点 標高906m

小雨が降る中の苦行は続きます。標高がそこそこあるので、気温も低く、気持ちが沈みます。立科を抜け、佐久手前の道の駅ほっとぱーく浅科で小休止します。雨が止んでくれればと願いますが、空を見上げると全く止む気配はありません。今回、夜中に和田峠を越える気がまったくしなかったので佐久にホテルを予約しました。ただ富岡から折り返してのチェックインでは最終チェックインの0時に間に合わない為、先にチェックインだけ済ますことにしました。ルートから1kmもはずれていないホテルなので助かりました。チェクインを済ませると、フロントの人がもう一人同じような方が少し前にチェクインして出発している旨教えてくれました。ここから折返し地点の富岡生糸場までは50km程あります。雨が止まない中、再スタートします。5km程走ると登りが始まりました。内山隧道への登りです。往路は登坂距離9.2km、獲得標高241mです。勾配が厳しくないのと、一刻も早くホテルに戻りたいという気持ちでそれ程苦も無く走破できました。ピークから富岡生糸場までの35kmは下り基調でご褒美区間でした。下仁田を過ぎ、富岡市に入る頃には雨があがりました。途中先行して折り返してくる参加者数名と行き交いました。分かりにくい住宅街の狭い道を通り抜けると富岡生糸場の正門に到着しました。21時33分でした。先客が一人いました。Twitter、Stravaでフォローしているはじめましてさんでした。はじめましてさんは私と同じホテルナカジマを予約しているとのことでまったくの奇遇でした。富岡生糸場の入口の写真を自転車と一緒に撮って、指定されたE-mailアドレスに写真を添付して送付します。あらかじめメールを下書き保存してきたので、楽でした。

↓富岡生糸場正門前 299.4km地点

↓昼間で余裕があれば見学したかったですが、今回は立ち寄っただけで残念でした。

ここであったのも縁なのではじめましてさんと一緒に走ります。ここから35kmは往路は下りでしたが、復路は登りになるので、途中でコンビニに立ち寄りしっかり補給します。はじめましてさんとはブルベ談義をして束の間の楽しい時間を過ごしました。雨が止んで合羽が鬱陶しいので脱いで走り出します。この頃になるとこれから富岡生糸場に向かう参加者とたびたび行き交うようになり、そのたびにエールを交わします。スタート時に大勢の参加者がいた気がしますが、しばらくすると行き交う参加者はいなくなりました。どうもこの時点でDNFをした人がかなりいる雰囲気でした。はじめましてさんが勾配の緩い区間を飛ばして先行していきます。私は自分のペースを守ってテンポ走に徹します。復路の内山隧道への登りは登坂距離12.7km、獲得標高675mの厳しい登りでした。途中で先行するはじめましてさんに追いつき、追い越します。ここからは一人旅です。暗闇の中、中々ピークにつかない登りに苦戦します。夜間なのに大型トラックの通行があり、あまり運転マナーが良くないようで、たびたび追い抜かれるたび不快な気持ちになりました。悪戦苦闘していると、ようやく前方に内山隧道の入口近くの片側交互通行区間に差し掛かり、登りが終了しました。

ちょうどこの内山隧道あたりからまた雨が降り始めました。面倒臭かったので合羽を着ないで走ることにしましたがこれが失敗でした。ここから下り基調とはいえ佐久までは17km程あり、ホテルに着くころには全身びしょ濡れでした。何とか1時にホテルに戻ってこれました。部屋に自転車を持ち込んでいいとのことで、大変助かりました。部屋に入り、とりあえず、シャワーを浴びて生気を取り戻し、濡れたウェアと靴、靴下が少しでも乾くように処置して1時半にベッドに入りました。岡谷のPCまでは60km程で関門が8時12分なので、4時に出発することにしました。2時間弱は寝る時間を確保できました。はじめましてさんは私の向かいの部屋だったようで、私の到着後10分遅れ位で無事到着しました。

↓ホテルナカジマのシングルルーム。素泊まり4500円でしっかり生気を取戻せました。

3時半に起床し、手持ちの補給食の大福饅頭2個で軽く補給して出発します。さすがに雨は止んでいるだろうと思ったら相変わらず小雨状態で、止むなく合羽を着て予定通り4時に宿を出発します。はじめましてさんは私よりも15分程早く出発したようでした。朝ご飯をどうしようか迷い、途中すき家に立ち寄ろうかと思いましたが、時間が心配なのでとりあえず走り続けることにしました。脚のダメージはないですが、お尻のサドルが当たる部分が痛くなってきているので、座る位置をずらしたり、ダンシングを多用してしのぎます。立科の道の駅の前を通ると、和さんとTさんを見かけました。そこで仮眠していたようです。他にも前方に他の参加者で走っている人を見かけました。皆、夜が明けるのを待って、再スタートしているようです。最初の登りは笠取峠です。復路は登坂距離2.3km、獲得標高153mでした。登坂距離が短いのでそれ程苦戦することなく走破できました。笠取峠を下り切ると、和田峠です。復路は登坂距離17km、獲得標高800mでEDGE530のクライムプロの表示を見て思わず力が抜けました。朝食をしっかりとらなかったことがここにきて裏目になりました。ペダリングに力が入らず。スローペースでのヒルクライムです。途中和さん、Tさんにあっさり追い抜かれました。ついていく元気はないので自分のペースを守ります。途中自販機があったのでジュースでカロリー確保も考えましたが、時間がもったいないのでスルーして淡々と登ります。387km地点まで来ると新和田トンネル道路の表示が見えてきました。普段は新和田トンネルはどうも有料道路のようです。旧道が通れないので今は暫定的に無料開放しているのかもしれません。なにげにここからトンネル入口までの3kmが勾配が厳しく苦戦しました。ようやくトンネルの入口にたどりつき17kmの長いヒルクライムは終了しました。走破するの1時間半要しました。岡谷のPCまでは下り基調で残り17kmです。

新和田トンネル(長和町側) 雨は止まず、17kmの長い登りで大苦戦でした。

トンネルを抜け、一気に下ります。登りの苦戦が嘘のように下りは快調に進みます。下諏訪までの10kmはわずか20分強で着きました。旧中山道を通り諏訪大社下社に出ます。諏訪大社に出る直前の数十mがとんでもない激坂でびっくりしました。和さんとTさんが諏訪大社の写真を撮っていました。PCまでの7kmを3人で走ります。信号が多いせいかたびたび停止するので思いのほか7kmを遠く感じましたが、408.1km地点のPC3セブンイレブン岡谷市役所前店に7時46分に到着しました。クローズの僅か30分弱前での到着でした。

↓PC3セブンイレブン岡谷市役所前店 408.1km地点

到着した時、今走っている参加者が全員勢ぞろいしたのか位いました。皆同じタイミングで再スタートして、明るくなってから和田峠を登る人が殆どだったようです。熊さんの姿が見えないので、間に合うか心配でしたが、さすが歴戦の猛者だけあって、しっかり間に合って到着しました。Nさんともここで再会しました。ハンガーノック気味でここまで走ってきたので、コンビニ弁当でしっかり朝食を取ります。マージンをほぼ失ったのでここからは挽回走に努めなければいけません。幸い90km弱先のPCまでは大きな登りがないので何とかなりそうです。ここから先はNさんと一緒に走ります。途中辰野で雨が完全に止んで、日差しが出てきたので、道路脇の休憩所で合羽を脱ぎ、うっとうしさから完全に開放されました。Nさんがここまで仮眠だけで走ってきて、疲労が激しいので、無理のないペースで一緒に走ります。途中適宜コンビニに立ち寄って休憩しながら走ります。東和町ロータリー前の坂、飯田山本IC周辺の坂に手を焼きながらも495.4km地点のPC4ローソン阿智駒場店に13時32分に到着しました。マージンは僅かに30分程です。途中休憩しながら走ってきているので、それで相殺されてしまい貯金を作ることができませんでした。この後、最後の難関治部坂峠が待ち構えているので、ここで昼食にしてしっかり補給します。

↓PC4ローソン阿智駒場店 495.4km地点 最後のPCも無事関門クリアしました。

覚悟を決めて最後の難所、治部坂峠のヒルクライムを開始します。無理しない様にゆっくり目で登ります。前方に熊さんが見えたので、何とか追いつきます。5km程登ったところにあるそば屋さんでNさんを待ちます。Nさんが追いついてきて、小休止して、再び登ります。しばらく走るとまた前方に熊さんが見えてきました。何とか熊さんに追いつこうと走っていると、和さんが軽快に登ってきてパスされました。その後熊さんに追いつき、まずは寒原峠のピークに到着しました。熊さん、そしてTさんも追いついてきました。ほどなくNさんも到着です。写真だけ撮って、先を急ぎます。

寒原峠 飯田側から登坂距離7.7km、獲得標高476mです。57分かけて走破しました。

3.8km程下って治部坂峠の登りです。登坂距離2.9km、獲得標高159mです。Tさんが勢いよく登り、熊さんが追随します。私はマイペースで登ります。17分程格闘して治部坂峠も無事登り切りました。

↓治部坂峠(阿智側) 前を走るのは熊さんです。

平谷に向けて5Km下ります。下って道の駅信州平谷に立ち寄ってトイレとジュース補給で休憩します。まだアップダウンはありますが治部坂峠を越えたことで大きな登りは終了となりました。ゴールまでは残り83kmです。平谷の交差点を右折し、R418を上矢作に向って走ります。R257に出るまで17km程ですが、下り基調で、山深い川沿いのコーナーが連続する道で、上矢作側から登る際には大変ですが、平谷側から下る際には快走路で私の好きな区間です。平谷の交差点から4km程進むと福寿の清水があって今回も立ち寄って顔を洗ったりしてリフレッシュしました。

↓R418の福寿の清水 美味しい天然水を汲むことができます。521km地点

対向車、後続車に注意しながら、快調に下ります。ご褒美区間で一瞬疲れが癒されます。R257に出てしばらく走り奥矢作湖沿いのK356に入ります。要所要所で微妙なアップダウンがあるので快走路とまではいかないですが、車の往来はほとんどないので、時折見えるダム湖の景観を楽しみながら走ります。17km程はしり、559.2km地点の通過チェックのファミリーマート小渡店に17時47分に到着しました。PCではないので関門はないですが、もしあったらマージンはまだこの時点では30分程でした。軽く補給を済ませて走ります。

↓通過チェック ファミリーマート小渡店 559.2km地点

矢作川沿いを豊田を目指して走ります。豊田市内で小さなアップダウンがありましたが、ゴールはもうすぐなので、頑張って走ります。600.5km地点のゴールPCのファミリーマート豊田上郷四通店には19時59分に到着し、38時間59分で完走しました。最後の40kmで30分だけ挽回できました。ゴールには和さん、Tさん、熊さんが先着していました。お互い顔を見合して、厳しいコースでしたが、完走できたことに一安心でした。

↓ゴール ファミリーマート豊田上郷四通店 600.5km 19時59分着 38時間59分完走

ここからゴール受付の柳川瀬公園までは3km弱です。Nさんとのんびり受付に向かいます。公園の体育館の会議室に入り、ブルベカードとレシートをスタッフの方に渡して、無事完走となりました。結果は定かではないですが、一番着の人でも36時間弱で、DNFした人は多数いる感じです。最終的なリザルトはオダックスジャパンのHPで後日確認しようと思います。しばらくスタッフの方、居合わせた参加者の方と歓談し、写真撮影をして楽しい時間を過ごしました。

↓kitaさんのTwitterの写真を拝借しました。皆さんお疲れ様でした。

久し振りに時間を気にしながらぎりぎりのラインで走る厳しい600kmブルベになりました。いつもながらスタッフの皆さん、声をかけあった参加者の皆さんには感謝です。今回急遽佐久にホテルを取って正解でした。僅か2時間弱の仮眠でしたが、以降ひどい睡魔に悩まされることはありませんでした。

来週、再来週と静岡の600km、6月11日は名古屋の300kmを走ります。しっかり体調を整えて残り3連戦頑張りたいと思います。