yamakeirnsのブログ

趣味のブルベを中心に気の向くままに書き留めていきます。

20BRM919中部1000km前編

9月19日(土)に開催されたAR中部主催のBRM919中部1000kmを走ってきました。1000kmブルベは長いので2回に分けてブログをアップしたいと思います。

今年ブルベは4月上旬から8月末まで開催が自粛され、9月より運営方式を新方式のN2BRM方式にして再開されました。個人的には9月5日(土)にAJ静岡のBRM926箱根伊豆400kmのスタッフ試走をしていて、再開2回目のブルベがBRM919中部1000kmになりました。4月に開催が予定されていたAJ岡山主催のBRM425春輝1200kmが2021年に延期となった為、今年最長距離のブルベです。

開催1週間前にQシートが公開され、RideWithGPSでルートを引いてみると、2018年に中止されたコースから一部ルートが変更され、総獲得標高が少し少なくなっていました。

山頂の標高を補正しないで拾ってしまうRWGでは出た目で17000mの獲得標高でしたが、過去の経験値から見て恐らく14000m前後が実際の獲得標高ではないかと予想しました。

ルートは愛知県、岐阜県、長野県、新潟県群馬県の5県をまたぐルートで、道の駅瀬戸しなのを出発し、平谷、飯田、塩尻、松本、長野、上越、越後湯沢、軽井沢、麦草峠、高遠、駒ケ根、飯田、平谷、瀬戸しなのルートです。ルート図は以下のようになります。前半と後半に大きな登りがあり、特に後半の標高2100mを超える麦草峠が最大の難所になります。

↓320kmまで登りが続いた後、300km弱の平坦となり、三国峠から後半の峠の連打に。

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三国峠の後、碓氷峠麦草峠杖突峠、治部坂峠と超級峠の連打。

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コースには制限時間のない通過チェックが2か所、制限時間のあるPCが4か所あります。

  通1/セブンイレブン 宮田新田店(132.1km)

 PC1/セブンイレブン 豊科光店(206.9km/関門19日21:48

 PC2/セブンイレブン 上越吉川杜氏の郷店(349.5km/関門20日7:20

 PC3/セブンイレブン 新潟信濃町店(454.3km/関門20日14:16

 通2/セブンイレブン西軽井沢店(740.7km)

 PC4/セブンイレブン駒ヶ根インター店(871.1km/関門21日23:43

 ゴール/道の駅瀬戸しなの(1001.9km/関門22日11:00

1000kmブルベの制限時間は前半600kmが15km/h、後半400kmは11.4km/hで計算されます。後半400kmは通常のブルベと比べて8時間のマージンがあります。

走行パターンは
①ホテルには一切宿泊しないで、仮眠だけで走りきる。
②300km前後2泊する。
③600km前後で1泊する。   の3パターンです。

パターン①は初めて走った2017年のAD近畿主催の四国1000kmで実行しましたが、2日目以降、睡眠不足による疲労が激しく、危うくDNFしかけました。パターン②は常に時間に追われ、宿泊が短時間になる為、上手くいく場合と行かなかった場合の差が多きくなる傾向があります。今回はパターン③を選択しました。ちょうどコース上の568km地点の新潟の浦佐でホテルを予約できました。とにかくそこまでは遮二無二走って、マージンを稼げるだけ稼ぎ、ホテルでゆったり8時間以上休憩する作戦です。

スタート時間は19日(土)8時の為、浜松の自宅を5時半に出発し、7時少し前に道の駅瀬戸しなのに到着しました。まずは誓約書と駐車料金1000円をスタッフの方に渡してブルベカードをもらい受付を済ませます。N2BRM方式のブルベの為、スタート前の車検、ブリーフィングはありません。徐々に参加者が集まり始めます。ブルベ後のAudaxJapanのHPにアップされたリザルトを見ると43名エントリーがあり、当日出走したのは28名だったようです。受付のエントリーリストを見ると、中部、名古屋のブルベで顔なじみの猛者の名前が連なっていました。今回三船雅彦さんもエントリーされていて、どのような異次元の走りをされるのか楽しみです。スタート前にikarugaさん、和さん、Tさん、女性で唯一参加のMさんと談笑します。8時になり定刻でスタートとなりました。

↓スタート前の変更・注意点の補足説明風景。参加者は猛者ばかりです。

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Ikarugaさんが勢いよく飛び出し、私はそれにはついていかずにひたすらマイペース走ります。雨沢峠の途中で、和さんが三船さんを牽く形で走る快速トレインにあっさりパスされました。

↓雨沢峠過ぎてのおなじみの狛犬。とりあえず写真を撮りました。

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雨沢峠の後、K33の大馬渡峠、R418の長い平谷までの登りが続きますが、何回も走った道なので、無理することなくマイペース走行を続けます。平谷に着く手前で福寿の水汲み場でボトルに給水し、平谷の道の駅でトイレとジュース補給の小休止を取ります。

↓大馬渡峠ピークの石仏。草に埋もれています。往路、復路共にここを通過します。

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平谷の5km程手前にある福寿の清水。美味しい天然水です。

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↓道の駅平谷。ライダーは多数見かけました。自転車乗りはブルベ参加者のみです。

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平谷の後最初の標高1000m超の峠、治部坂峠を越えます。峠への道中、工事による片側交互通行の規制があり、登りの途中で足止めされるので参りました。峠のピークでお約束の写真を撮って、寒原峠の登り返しもパスして一気に下ります。

↓治部坂峠の平谷側のトンネル入り口のおなじみの写真。

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下り途中にも片側交互通行区間があり参りました。下りきった先の最初に右手に見えるローソンで止まって、昼食を取りました。おにぎりや弁当がなかったので、仕方なくパスタでしのぎました。

 ↓最初の通過チェックまでここからまだ少し距離があるので、ここで昼食。

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最初の132.1kmの通過チェックポイントのコンビニには15時少し前に到着しました。関門が設定されていれば16:48が関門なので、1時間半以上のマージンで順調です。軽く補給をして206.9km地点のPC1を目指します。K15、広域農道、R153のブルベではおなじみの道を通って塩尻を目指します。

PC1は8月に600km走った時に立ち寄ったコンビニでした。

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↓PC2のコンビニからは南アルプスが遠望できました。

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この区間は大きな登りはないですが、小さなアップダウンの繰り返しで、獲得標高が1000m位ある区間です。意外に交通量もあり、私はあまり好きではない区間ですが、この日は南アルプス中央アルプスの山並みが遠望され、多少気を紛らわすことができました。

塩尻からは昨年台風でDNFしたAJ岡山の高山1000kmとコースがかぶります。天気が良ければ左手に中央アルプスがきれいに見えるルートですが、残念ながらその区間では曇天で中央アルプスは全く見えませんでした。

↓K63/アルプス展望しののめの道。アルプス見えず、そばの花がきれいでした。f:id:yamakeirns:20200930194712j:plain

松本市内に入ると市街地の為、車の交通量が一気に増えました。少し寄り道すれば松本城を見ることができますが、寄り道する気になれず、大人しくルート通り走ります。ちょうど松本市街を抜けた辺りで日没となり、ナイトライドとなりました。206.9km地点のPC1には18:40に到着しました。関門が21:48なので約3時間のマージン確保です。夕食でおにぎり3個と味噌汁、プリンを購入しましたが、ほぼMさんが同着し、コンビニの隣にラーメン屋があったのでMさんとラーメン屋で夕食をとることにしました。コンビニで買った味噌汁を店内で飲んでいた為、お店の人に怒られてしまいましたが、Mさんと今後のルートについて情報交換し、美味しいラーメンを食べて、いい休憩になりました。

↓PC1のコンビニの隣はラーメン屋さんでした。ここで夕食をとりました。

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↓さっぱりした野菜たっぷりのタンメンをいただきました。

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↓PC1はコンビニ飯で済ます人、隣のラーメン屋でゆっくりする人様々です。

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PC1を過ぎるとあと4つ登りをパスすれば前半の登り区間は終了です。途中、道路脇の空き地を4~5頭の親子イノシシが走っている場面に出くわし、道路に出てこないことを祈りましたが、幸いそのまま山中に消えてくれて助かりました。最初の2つの登りはそれ程でもなかったですが、聖湖への登りは、勾配も厳しく、距離が長くて参りました。長野市に入った所で道路工事により車両通行止めの区間があり、私は地元の車について行って普通にパスしましたが、Mさんはそうはいかなかったようで、ここで千切れてしまいました。ルートは善光寺のすぐ脇を走るルートですが、夜だったので立ち寄る気が起きなかったので、あっさりスルーして前半最後の登り区間となる野尻湖を目指します。

善光寺近くのコンビニで小休止。この後、まだ野尻湖の長い登りが控えています。

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 この野尻湖の登り区間がなかなかあなどれず、交通量がほとんどない真っ暗な登りを延々登る区間でした。なんとなくうっすらと湖が見え始めて登りが終了したことを知り、安堵しました。R18に出ると待ちに待った下り区間です。深夜なので交通量は少なく、快調に下ります。ただ雪国特有の舗装の荒れが酷く、手に伝わってくる振動が半端なく参りました。

349.5km地点のPC2には3:21に到着しました。関門は20日7:20なので4時間のマージン確保です。ここでTさん、和さんと再会しました。Tさんも、和さんも宿はとっていないとのことで、ここでしばらく休んでからPC3を目指すとのことでした。私は運よく眠気に襲われることなく、調子が良かったので、そこそこの小休止で出発します。

↓PC2では物陰で仮眠を取る参加者が何名かいました。

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PC3までは海沿いの平坦区間を走ります。柏崎の手前で4時半頃でしたが、AR中部のスタッフのTさんに追い抜かれました。これから柏崎の宿にチェックインするとのことでかなり急いでいる様子でした。一人で淡々と走り続けて柏崎を過ぎて、周りが明るくなり始めた頃に前輪に違和感を感じたので、確認してみると悪夢のパンクでした。ちょうど公衆トイレがある駐車スペースのある所だったので、やれやれと思いながらパンク修理をしていると、PC2で別れたTさんが追い付いてきて止ってくれました。Tさんのご厚意でCO2ボンベを1本提供してくれて、30分程ロスして、Tさんと一緒にPC3を目指します。海産物で有名な寺泊を通過し、左手に日本海、遠くに佐渡を見ながら新潟を目指します。途中地元のサイクリストと行き違いました。平坦基調で景色がいいので地元サイクリストの定番コースのようです。私は脚質的にTTは好きではないので、この恐ろしく長いTT区間には登り以上に参りました。

上越を過ぎてから海沿いの道を新潟市に向けて北上しました。

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ペースは上がらず、時折ダンシングでお尻を浮かして気を紛らわしながら淡々と走り、新潟市の454.3km地点のPC3には20日9:20に到着しました。関門は20日14:16なのでマージンは5時間になりました。途中パンクロスがあってこの時間は極めて順調です。PC3で休んでいるとikarugaさんと昨年高山1000kmで平湯峠まで走ったKさんと再会しました。Ikarugaさんはパターン②の2泊作戦で昨日柏崎で3時間程ホテルで休んだとのことでした。Kさんは脚質が私と違って豪脚なので私がうんざりしたTT区間は楽しかったようです。

PC3のコンビニ。次は通過チェックの為、ここが前半の時間の最後の関門です。

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新潟市に来た証で信濃川の写真を撮りましたが微妙。。。

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朝食を食べてPC3を出発し、しばらくするとまた前輪に違和感を覚えました。またまたパンクです。どうも最初のパンクの修理の際にタイヤに刺さった異物をしっかり取り除いていなかったのが原因のようです。今度は時間をかけてタイヤをチェックすると小さな小石が刺さっているのを発見しました。ちょっとした手間を惜しんだばかりに再度パンクして予備チューブを使い切るというミスをしてしまいました。

また一人修理しているとTさんが止まってくれて、修理後Tさんと再び一緒に走ることになりました。私は20日は568km地点に宿を予約しているので120km弱走れば、宿で一息つくことができます。Tさんはその20km手前にあるネットカフェで休む予定だということです。途中信濃川に沿いに走る区間があり、交通量が多く、道路幅があまりないので、車に注意しながら走って疲れました。信濃川沿いの区間を過ぎてちょうどお昼頃だったので、Tさんと中華屋さんに入って昼食を取りました。コンビニ補給と異なり、飲食店で食事をとると時間は多少ロスしますが、ゆっくり休めて、美味しい食事ができるので、一瞬疲れをリセットできます。

↓Tさんと中華屋さんに入り、昼食。しっかり補給して、休憩できました。

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 ↓ブルベ中は汗で塩分を大量に失うのでラーメンは塩分補給に最適です。

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この後、米どころの新潟らしい田んぼの中を直線的に伸びる道を走り、宿を目指します。Tさんとは宿から20km手前でお互いのこれからの健闘とまたどこかで再会することを期して別れました。Tさんと別れてからの20kmがなかなか大変でした。一人になったことで微妙に眠気が襲ってきたり、舗装の悪い国道を走り続けなければならない単調と戦いながら、なんとか上越新幹線浦佐駅近くの宿に無事到着しました。予定よりも1時間早い16:30頃の到着でした。宿の方が自転車乗りに理解のある方で、部屋に自転車を持ち込むことを許してくれました。とりあえずチェックインして、近くのコンビニに夕食と朝食の買い出しをして、シャワーを浴びて夕食を済ませ、スマフォ、Edge530、G-volt70の充電をして、19時頃に床につきました。

上越新幹線浦佐駅。駅前にある田中角栄元首相の銅像を撮り損ねました。

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浦佐駅近くのホテルオカベ。スタッフの方が親切で快適なホテルでした。

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↓部屋に自転車を持ち込めていろいろ準備できて助かりました。

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目を覚ましてから後半戦が始まります。後半戦はまた回を改めて記載します。とりあえずここまではコースが厳しい割にはペース良く、パンク以外は極めて順調です。