yamakeirnsのブログ

趣味のブルベを中心に気の向くままに書き留めていきます。

20BRM314中部200km売木ライド

8月2日(日)に今年3月にAR中部主催で行われた。BRM314中部200km売木のコースを私含め5人で走ってきました。3月14日(土)のブルベ当日は終日ほぼ雨で、標高1000mを超える売木峠、平谷峠は雪が降り、道の駅南信州うるぎで寒さと登りの厳しさで完走を断念する人が続出しました。リザルトは86名が出走し、47名が完走、完走率54.7%のサバイバルブルベでした。私はCrossripで辛くも12時間19分で完走しましたが、過去5年間60以上走ってきたブルベの中でも過酷さで5本の指に入るブルベでした。

↓今年の3月のBRM314中部200kmの平谷峠。銀世界でした。

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そういう経緯があったので、晴天で軽量なカーボンロードバイクで走ったら結果はどうなのかを検証したくて走る機会を窺っていました。

今回自転車仲間のノムさんが8月2日(日)にどこか走りませんかと誘いがあったので、BRM314中部200km売木のコースを走ろうと提案し、実現しました。真夏のこの時期に200kmで獲得標高3500mの山岳コースはフィジカル、メンタルが相当タフな人しか走り切れません。ノムさん、ブルベSR6年連続達成の和さん、2年連続達成のT中さん、そしてノムさんの自転車仲間の豪脚のyamaさんの5名で走ることになりました。

暑さを少しでも回避するために道の駅瀬戸しなのに5時に集合し走ることになりました。私とT中さんは浜松から私の車に乗り合わせて深夜3時半に浜松を出発し、ちょうど5時に到着しました。

 コースは瀬戸しなの→矢作ダム→売木峠→平谷峠→大馬渡峠→瑞浪→多治見→瀬戸しなのです。3月14日(日)に走った際のGarminの獲得標高は3554mでした。200kmコースでは超山岳コースです。

↓今回実際のルート。通行止迂回、アクシデントで217km/獲得標高3762mのライドに。f:id:yamakeirns:20200804001154p:plain

↓ 赤字が当初ルートと異なる箇所。距離+獲得標高が増えました。

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今回の相棒は私のブルベ車で最も軽量なSpecialized/Roubaixです。200kmなので装備も必要最低限に絞りました。通常は2つのボトルゲージにはドリンクボトルとツールBOXをそれぞれ装着しますが、今回はツールBOXの中身をサドルバッグに移し、暑さ対策で保温ドリンクボトルを2つ装着します。当日シートチューブ側のボトルがトップチューブぎりぎりで走行中にボトルが取りにくいことに気付きました。ボトルゲージを最下段の位置にすれば問題ないですが、携帯工具で修正したくなかったので、やむなく停車時にダウンチューブ側のボトルが空になったら、シートチューブ側のボトルと入れ替えて対応することにしました。

全員の準備が整い5時20分過ぎに道の駅瀬戸しなのをスタートしました。走り出して10kmもしないで最初に戸越峠を超えますが、先頭を走る和さんがかなりいいペースで飛ばします。いつもマイペースで走るT中さんが追随できず、途中からペースを抑え気味にして要所で先行者が待ちながら走ります。最初のPC1は32.7km地点のファミリーマート小渡店です。6時半頃に到着しました。健脚揃いで快調なペースです。ここではシュークリームと缶コーヒーで軽く補給しました。

早朝の走りやすい気温の中、ライドは快調に進みます。K356→R257→K20→R153進む予定でしたが、K20がR153に接続する手前2kmほどの地点で全面通行止の為、急遽迂回しなければならなくなりました。迂回の選択肢は2つで1つはR257で稲武まで行き、R153に出るルートともう1つはK20に入ってすぐに右に分岐し、稲武カントリークラブを経由してR153に出る市道でした。迂回案内看板の見た目の距離の近さだけで2つ目の市道ルートを走ることにしました。市道を走り始めると押山山頂まで4.7kmの小さな看板があったので嫌な予感がしました。進むにつれてどんどん勾配が厳しくなり、10%以上の勾配が延々続き、瞬間勾配は18%になりました。ケイデンスは50前後で回転で登ることができず、ダンシングを織り交ぜながらトルクをかけ続けてよじ登る感じです。豪脚のyamaさんは待ってましたと一人先行してあっとい間に姿が見えなくなり、ブルベ猛者の和さんも程なく私の視界から姿が見えなくなりました。一人激坂と格闘していると和さんの姿を再度視界に捉えました。途端にモチベーションが上がり、ピーク近くで和さんに追いつくことができました。ノムさんとT中さんはマイペースで無理をせず、後方で苦戦しているようです。ピークと思われる場所で止まりましたが、何故か先行しているyamaさんの姿がありません。とりあえず、ノムさんとT中さんの追随を待って再スタートすると、やはりそこがピークではなく、もう少し先の稲武カントリークラブ入口がピークでした。家に帰ってから後でRideWithGpsで確認するとその市道は5km弱で平均勾配10%のとんでもない激坂路でした。おかげでこの後登場する坂がなんとなく全て楽に感じられるようになりました。

↓K20が通行止で選択した市道。5kmで平均10.8%は半端ない破壊力でした。

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迂回により距離が単純に6km増え、当初ルートにはない坂(激坂)を5km登ったので50分前後ロスしたと考えられます。R153に出てから自販機がある場所で小休止し、しっかりドリンク補給して、売木峠に向かいます。売木峠は標高1150mで登坂距離10km、獲得標高600mの峠です。今回のルートでは最長登坂区間です。登り初めは暑さを感じましたが、標高が上がるにつれて気温が下がり、26度前後で走りやすい気温になりました。売木峠は勾配はそれほど厳しくなく、会話しながら登れます。yamaさん、和さん、私の、3人が先行してピークに到着し、15分程遅れてノムさんとT中さんが到着しました。一気に下れば通過チェックポイントの道の駅南信州うるぎなので、売木峠では写真だけ撮って下ります。3月は雪の中スリップに怯えながら、寒過ぎてブレーキを握る指の感覚がなくなる程の地獄の下りでしたが、今回は最高で、豪快な下りを満喫しました。

↓売木峠ピーク。右に行けば茶臼山、左に行けば売木です。

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 道の駅南信州うるぎには10時半頃に到着しました。想定外の迂回、激坂稲武CC、売木峠を走破してきたので思いのほかカロリー消費しているので、昼食にしようとすると、食堂は11時からで30分程待たなければいけないの食事は断念してドリンク補給だけして平谷峠を目指します。

↓道の駅南信州うるぎ。3月14日は寒さに震えるブルベ参加者の救護所状態でした。

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道の駅を出ると次は平谷峠です。平谷峠は標高1160mで登坂距離5.4km、獲得標高342mで後半に厳しい勾配のつづら折りが登場します。3.5km程登ったところでノムさんが私の自転車にボトルがないことに気付き指摘してくれました、慌てて一人道の駅に戻ります。幸い私のボトルは2本共、休憩で座っていた屋外のテーブルにあり、ほっとしました。3.5kmもう一度登るのは気持ちが重いですが、ポジティブにトレーニングといい聞かせて淡々と登ります。ピークの手前のつづら折りの日陰でノムさん、和さん、yamaさんが待ってくれていました。私のせいで20分~30分程ロスしてしまったので申し訳ないかぎりです。4人揃ってピークに向かい、道の駅平谷に先行して向かったT中さんを追いかけます。

平谷峠。ピーク近くの2km弱のつずら折りは勾配が厳しい区間です。

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平谷峠の平谷への下りは舗装が悪く、車の往来もあり、タイトヘアピンが連続するのでスピードを押さえて慎重に下ります。下りきって信号交差点を右折すれば、すぐに道の駅平谷です。サイクリストは私たち5人しかいませんでしたが、オートバイのライダーはたくさんいました。落ち着いてしっかり昼食を食べたかったので、道の駅の宿泊施設の食堂で昼食にしました。私は馬刺し定食を注文しました。生姜醤油を付けていただきます。馬刺しはまったく臭みはなく、柔らかく絶賛でした。

↓道の駅平谷。ほぼ以前に近い状態まで人出が戻ってきていると思います。

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↓昼食は馬刺し定食を注文。生姜醤油で美味しく頂きました。

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昼食を済ませ道の駅平谷を出発し、平谷の交差点を右折してR418に入ります。途中福寿の水の水汲み所に立ち寄り湧水をボトルに補充すると上矢作までの約30km弱を一気に下ります。私のRoubaiXは油圧ディスクブレーキの為、リムブレーキのyamaさん、和さん、ノムさんに比べると安心して下ることができるので先頭で飛ばしに飛ばします。程なくR257に出ると南下し、K33に入ります。

平谷からR418を5kmほど走った所にある福寿の清水。美味しい天然水でした。

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売木、平谷は我慢できるくらいの暑さですが、標高が500mを切ってくると厳しい暑さになってきました。K33には大馬渡峠があります。大馬渡峠は標高582mで登坂距離3.2km、獲得標高229mの峠です。登坂に暑さが加わり体力を奪っていきます。yamaさん、和さんは相変わらず快調なペースで登り、ノムさんもピーク近くでアタックを掛けるほど元気です。私は飛ばすことなく一定ペースで登ります。大馬渡峠のピークには石仏、中馬街道の碑があり、とりあえずお決まりの構図で写真を撮り下ります。

 ↓大馬渡峠。ピークに石仏、中馬街道の碑があります。

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大馬渡峠を下ってからR363に出るまで何か所かアップダウンがあり、私は少々暑さにやられ気味だったので、快走するノムさん、yamaさん、和さんから距離をかなり置いてマイペース走をキープします。R363に出てしばらく走るとコンビニがあり、そこで休憩します。3月ではこのコンビニを素通りし、ハンガーノック気味になる失敗をしていたので、inゼリー、ドリンクの補給をし、オーバーヒート気味の体を冷やすためアイスクリームを食べました。

ファミリーマート明智店。14時半頃の到着で暑さがピークでした。

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コンビニを出てからR363、R418区間はアップダウンが断続的に登場しました。暑さにも耐えながら走破し、161km地点のPC2の深萱追分の休憩所に15時半過ぎに到着しました。ここからゴールまではまだ56km程あり、瀬戸しなのへのゴールは18時過ぎになる見込みになりました。当初は10時間位で完走するつもりでしたが、真夏のライドは厳しく13時間超のライドになりそうです。

↓旧中山道の史跡、PC2の深萱追分。この周辺は旧中山道の史跡が随所にあります。

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 PC2を過ぎて大鍬宿に向かう旧中山道に入ると激坂が登場します。道幅が狭く、路面の至る所に青苔が生え、最大瞬間勾配が21%の激坂です。3月の時には多くの参加者が登坂に苦労した区間です。ここでも無理をせず、私はマイペースで登ります。豪脚3人衆が快調に先行して登り、私、T中さんの順で続きます。激坂を全員無事走破し、旧中山道の面影が残る住宅街を駆け抜け、大鍬宿の神明神社にさしかかると、先日の7月初めの豪雨で樹齢1300年のご神木の大杉が根元から倒れている風景が目に入って

きました。思わず、全員自転車を止めて、その異様な風景をまじまじと見つめてしまいました。過去何回も落雷にあいながらも今

まで生き延びてきたご神木ですが、根元の土砂が崩れ、無残に倒れている姿はただ残念としか言いようがありませんでした。

 ↓深萱追分を過ぎて2km程いくと大鍬宿へ向かう旧中山道の激坂区間が登場します。

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↓大鍬宿へ向かう途中の激坂ピーク。1.5車線の林道のような道です。

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↓7月初めの豪雨で根元から倒れた大鍬宿の神社にある大杉のご神木。

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大鍬宿から最後のPC3のコンビニまでは20kmで途中から下り基調になりペースをかなり上げることができました。私が先頭となり、気持ちよく飛ばしてPC3ファミリーマート可児御嵩町店に17時半頃に到着しました。ここからゴールまでは40km強で2時間程かかりそうです。まだゴールまで距離があり、少し空腹感があったのでおにぎり3個でしっかり補給しました。このPC3到着と同時にe-trex30xが電池切れになりました。コンビニで乾電池を買おうと思いましたが、割高だったのでやめて、和さんのナビに頼りながら、Qシートで距離を確認して進むことにしました。過去の経験値だと15時間程電池は持つはずですが、この日はなぜか12時間も持たず全くの想定外でした。軽量化の為、予備電池を置いてきたことを後悔しました。また以前は保険で必ずやっていたEdge820Jにもルートを保存してくることを怠ったのも失敗でした。ロングライドでは想定外のことが起きるので、慢心することなくネガティブ思考で備える大切さを実感しました。

 ↓最後のPC3ファミリーマート可児御嵩町店。17時半頃で残り40kmあります。

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残り40kmですが要所要所でまだアップダウンがあり、なかなかゴール前の気楽なパレードランにはなりません。可児の花フェスタ記念公園脇の道路は断続的な登りが続き、ゴール直前には蛇洞峠があります。蛇洞峠をパスしてようやくパレードランの2kmです。瀬戸しなの手前でノムさんが猛烈なスパートをかけ、yamaさんのみが反応し、つぶしにかかります。私含め他3名は追随せず、2人を見送り、少し遅れて瀬戸しなのに到着しました。時間はちょうど19時を少し過ぎていました。5時20分にスタートし、完走には13時間半強を要しました。Garminの移動時間は9時間44分で平均速度は22km/hだったので、走行ペースはかなり速いペースでした。ただ真夏のこの時期は無理をしないで、しっかり休憩しながら走らないと危険なので、休憩が多くなり、総ライド時間が長くなるのは止むを得ません。

 この厳しいライドを助け合いながら走ったノムさん、yamaさん、和さん、T中さんには感謝です。充実した、辛、楽しいライドを丸1日満喫できました。心中秘かに3月のリベンジのつもりで走りましたが、あえなく返り討ちにあいました。

遅いながらも梅雨が明け、これから先は晴天に恵まれるので、早朝、夜間ライド等で暑さを回避しながら、走りこんでいきたいと思います。