yamakeirnsのブログ

趣味のブルベを中心に気の向くままに書き留めていきます。

19BYK鈴蘭高原445km(往路)

11月9日(土)、10日(日)で高山の鈴蘭高原に行ってきました。今後は200km以上の個人的なロングライドはBYKと分類しようと思います。

11日(月)に終日有休が取れれば10日の復路は開田高原へ抜けて~伊那~分杭~地蔵~兵越の1WAYコースにしたかったのですが、260kmで獲得4000を超える超山岳で10日真夜中の帰宅になるので断念です。ただ往復コースでも特に往路はルートラボでは4000m近い山岳で走りごたえ十分です。

浜北~鳳来~設楽~岩村~恵那~下呂~鈴蘭高原~くるみ温泉のルートです。今回は昔の職場仲間でのキャンプに参加する為のロングライドです。前々日に車組に寝袋、着替、椅子などの荷物を託して、単身自転車で222km/獲得標高3700mを走破します。便利さ重視で今回の相棒は自転車通勤に使っているTREKのCrossLipです。前後フェンダー、リアキャリア、サイドスタンドを装備しています。重量はおそらく荷物積載前でも13kgあると思います。荷物を積載すれば15kg前後なのでスピードサイクリングには不向きですが、のんびりライドには最適です。

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朝4時に起床して朝食を済ませ5時に出発します。今回寒さが心配なのでパールイズミの15度対応の厚手の長袖ジャージ、タイツを着て、念の為に保温下着をリアバッグに準備しました。浜北でも早朝は10度前後です。グローブはフルフィンガータイプですが、冬用を予備でバッグに忍ばせておくことを忘れてしまいました。

ほぼ今年のブルベで走った道で土地勘があるので快調に走ります。40km過ぎにある田峰の稲目トンネルが工事中で車道が狭いので歩道を走れという表示でしたが、歩道もコーンが並べられていて、途中で歩くことを強いられました。実際に自転車で走る人への配慮が全くないことに腹が立ちました。

↓工事中の稲目トンネルは狭い歩道にコーンが2つ何か所も並べられていました。

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設楽で連続して2か所登りが登場しますが、何回も走っていて勝手を知っているので、一定ペースでパスします。設楽周辺は寒さが厳しい所ですが、走っているかぎりは問題ない寒さで助かりました。設楽、名倉、稲武あたりはまだ紅葉はこれからのようです。95km地点の上矢作の道の駅で少し長めの休憩を取ります。補給も兼ねて五平餅を2本食べました。甘辛の味噌が良い感じで、薦められた漬物のサイクリング途中にはいい塩分補給になりました。

↓上矢作の道の駅にライダーは複数みかけましたが、サイクリストは私だけでした。

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↓五平餅を2本食べてしっかり補給です。のんびりしたいですが先を急ぎます。

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新木の実トンネルから岩村まで下りです。ただセンターラインにキャットアイが埋め込まれているトンネルがいくつか登場するので、自転車に配慮のない自動車に気を配りながら、危険な時は道路を横断して反対側にある歩道も利用しながらパスします。最近冬に凍結の危険のあるトンネルは車の為に舗装に縦溝がきってあり、気を抜くとハンドルを取られて高速落車しかねないので注意が必要です。岩村を過ぎて恵那に入ると国道から逸れてK410を走ります。ここは旧中山道で道幅は狭いですが、車の往来は生活者だけで少なく、往時の遺構を説明した看板、石碑を多く見かけます。雰囲気のある道ですが、細かい勾配の厳しい箇所が連続して登場します。標高がないのでルートラボの高度プロフィールでは平坦区間のように見えます。一部で戦国時代の島津が取った戦術をなぞらえて、釣り野伏と呼んでいる人がいますが、まさに釣り野伏せ区間です。

恵那高校から先の区間はさらに凶悪区間でした。ブルベでは下ることが多かった区間ですが、登りでは激坂が破壊力満点でした。R257に戻ると主要国道の為、交通量が一気に多くなります。ちょうどお昼過ぎだったので、付知の道の駅で昼食を取ります。運よく私が食堂に入ったタイミングはまだ待ち時間はそれほどなく入れました。郷土料理のけいちゃん定食を注文します。鶏肉を味噌でからめて蒸し焼きにした料理です。私の大好物で岐阜に来たときはよく注文します。食事をしていると、食堂入口には行列が出来ていました。

↓岐阜の郷土料理、けいちゃん。ヘルシーで美味しい料理です。

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↓いつもは混雑しているのでドリンク補給だけですが、今日はゆっくりできました。

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ここからくるみ温泉まではまだ80km程あります。この段階で13時30分だったので、到着時間が下手をすると鈴蘭高原の登りが厳しすぎる場合、19時を過ぎかねないので、車組に途中で夕食も済ませていくので私抜きでキャンプの食事をしてくれるよう連絡しましたが、待っているとのことなので、のんびりできなくなりました。覚悟を決めて先を急ぎます。加子母、舞台峠の登りも頑張って走破します。舞台峠の頂上でうまいもん祭りをやっていましたが、立ち寄る時間がないので、止む無くスルーします。

↓5月の高山600kmでも通った舞台峠。峠ではうまいもん祭りをやっていました。

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下呂手前からまた国道を逸れてK88で高山の小坂を目指します。K88は今年、名古屋の600km、静岡の600kmで走った区間です。川を挟んで並走するR41と違って交通量は少なく快走路です。ただ多少のアップダウンが連続します。下呂温泉駅で写真だけ撮ります。キャンプではなくこの辺りで泊まって、温泉を満喫して、美味しい料理とお酒を飲めれば最高ですが、ここから目的地まではまだ50kmあります。14時半なので普通の道なら17時到着が確実ですが、私にとって未知の鈴蘭高原が待ち構えています。

下呂温泉駅前。川を挟んで両岸に温泉旅館が立ち並びます。

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鈴蘭高原に登る前に手前の道の駅で車組に連絡します。日没にはまだ1時間余裕がある16時ですが、くるみ温泉まで26kmあり、ここから14km、約700m、平均勾配5%超の坂を登ります。車組には何とか18時頃には着けるかも一方入れて登坂開始です。鈴蘭スカイラインは2車線のきれいな舗装路で、日没前は周囲の紅葉を楽しみながら登れましたが、日没になると闇に包まれ、気温も6度位しかなく、苦行です。

↓鈴蘭高原手前の道の駅飛騨小坂はなもも到着した16時には売店は閉店していました。

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↓まだ日没前ですが7.4度です。頂上はここから500m上で3度は確実に低くなります。

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前方に動物を見たので熊でないことを祈って良く見ると日本カモシカでした。ブルベで山中を走っていると日本カモシカはよく見ることがあります。私を追い抜く車はなく、鈴蘭高原から降りてくる対向車がまれにきますが、日没後の山道を自転車でなぜ一人で登っているのかと皆一様に不思議な顔をして通り過ぎて行きます。夜間は周囲が見えないので、距離感がなくなり、登りが永遠に続く錯覚に襲われます。E-TREXは頂上に頂上マークが表示されるので、それをよりどころにダンシング、シッティングを繰り返し格闘します。何とか標高1344mの頂上にたどり着きました。昼間なら御嶽山乗鞍岳がきれいに見える絶景ポイントですが、暗闇の中に石碑があるだけです。

↓鈴蘭高原の頂上にある石碑。17時30分過ぎですが完全な闇です。

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宿までまだ10kmあります。下りで昼間ならあっという間ですが、日没後で真っ暗でさらに気温が5度切る中の下りは登り以上につらいものがあります。5度切ると冬用のグローブが必要なことを痛感です。寒い中での長い登りで思いのほかエネルギーを使ったようでハンガーノックの気配を感じたので、キャンプ場前の集落の自販機でホットココア補給をします。当初の甘い見込みからは遅れて18時頃ようやくくるみ温泉のキャンプ場に到着しました。とりあえずすっかり空腹なので車組が作ってくれた料理を平らげ、キャンプ場内にある温泉に浸かってようやく人心地を得ることができました。朝5時に出発して13時間かかって220km走破しましたが、へろへろになることなく深夜までかつての職場仲間と歓談し、楽しい時を過ごすことができました。このキャンプ場は1000m弱標高があるので、朝は今の時期でも氷点下になるそうです。ただ温泉を併設した雰囲気のあるキャンプ場なので我々以外にもテントサイト、バンガローはほぼ埋まっている状態でした。バンガロー内には灯油ファンヒーターがあり、灯油を購入すれば十分に暖を取ることができました。明日も来た道を帰るのでしっかり眠ります。ブルベとの違いはゆっくり睡眠できることですが、この違いが体の疲労度に大きく影響することを今回のライドでも実感です。復路はまた改めて記載します。