yamakeirnsのブログ

趣味のブルベを中心に気の向くままに書き留めていきます。

機材紹介2/Canondale Slate/Force1 2019年モデル

今回紹介するのはCanondaleの2019年モデル「Slate/Force1」です。2018年12月に購入し、2019年のブルベを何回か走りました。Slateは2016年にCanondaleが新ジャンルNewRoadを提唱して市場投入した意欲作です。フロントに片持ちのLeftyサスペンションを搭載し、前後に650B×42Cのタイヤを履き、グラベルロードも走れるロードバイクとして登場しました。CanondaleオリジナルのLeftyサスペンションは非常に高価でおそらく車両価格で15~20万円位はこのサスペンションの価格だと思います。その為アルミフレームにもかかわらず価格が高く、セールス的には?だったモデルです。

↓Slateは通常のロードバイクと全く異なるユニークさが特徴です。

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私は以前、自転車通勤用にTrekの520discを所有していました。ただの520discではなく、自転車屋さんが大幅にカスタムしたモデルで、前後に650B×42Cのタイヤを履いていました。クロモリフレームの粘りと、650B×42cタイヤにより非常に乗り心地が良く、思わず遠出をしたくなる自転車でした。実際520discで2017年のAD近畿の四国1000kmを走り、初めて1000kmを完走した思い出深い自転車でした。しかし2018年2月に通勤の途中で不注意な右折車に突っ込まれて廃車となりました。

↓現行のTrek/520Disc クロモリフレームで優しい乗り味の自転車でした。

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後継機にTrekのCrossrip2を購入しましたが、アルミフレームで700×32cタイヤでは乗り味が全く違った為、完全な代替機にはならず、その後、高価でしたが思い切ってSlateを購入しました。2019年モデルのSlate/Force1の主なスペックは下記の表の通りです。

↓黄色の赤字箇所がSlateの特徴を特に際立たせているスペックです。

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Slateの特徴として一番目を引くのは通常のロードバイクのフロントフォークと異なり、片持ちのサスペンションフォーク「Lefty-Oliver」を搭載している点です。このLeftyはMTBのものを単純に転用したのではなく、Slate用に専用開発されたサスペンションです。ストローク量は30mmとMTBに比べるとかなり少ないですが、グラベルロードでは十分な性能を発揮します。舗装路でもロードバイクなら躊躇する段差でも気にすることなく走ることができます。片持ちサスペンションの為、ホイールを外さずにパンク修理、タイヤ交換できるのもメリットです。

↓Slate最大の特徴がフロントの片持ちサスペンション「Lefty-Oliver」です。

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2番目の特徴としては、650B×42Cのタイヤを履いている点です。2インチを超えるMTB程のタイヤ幅はなく、かつタイヤ外径は700×23Cのロードバイクと同じで、舗装路でもロードバイクに近いフィーリングで走ることを狙っています。このタイヤとLeftyサスペンションのお蔭で舗装の悪い道でも衝撃をかなり減衰してくれるので安心して走れます。また平地ではロードバイクとほぼ遜色ないスピードで巡航もできます。

↓650B×42cのタイヤは非常に乗り心地が良く、30km/h巡航は問題ありません。

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3番目の特徴はMTB、シクロ由来のSRAM/Force1の1×11のドライブトレインです。フロントは44T、リア11-42Tの11速です。ギアの構成上高速巡行はハイケイデンスでカバーしなければなりませんが、登りはリアに42Tのビッグギアを採用している為、激坂でも問題なく登坂できます。クランクはCanondaleオリジナルのSpiderringです。私はCaad12も所有していますが、Caad12もSpiderringのHollowgramクランクで、他社にはないデザインで非常に気に入っています。

↓1×11は高速巡航、登坂でのギア不足を心配しましたが、全く問題ありません。

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またSRAMコンポはリアディレイラーの位置をボタンでロックできるので、チェーンが緩んだ状態を簡単にキープできるのでリアホイールを外す時には重宝します。

SRAMの文字の上にある鍵マークボタンを押すとRディレイラーをロックできます。

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以上がSlateに際立つ特徴です。フレームはカーボンではなくアルミです。シートステイはCADD12にも採用されている扁平形状のSaveシートステイを採用しています。扁平形状により板バネ的な動きで上下振動の減衰を狙っています。全体重量は量ったことがないですが、10kg弱と思われ、見た目ほどの重さは感じません。ただ1番機のRoubaixと比べると登坂時には重さを感じます。

↓SlateのシートステイはCaad12以上に扁平のSaveチューブ形状です。

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ブルベ装備はRoubaixと同じです。ハンドルバーにレックマウントのアタッチメントをつけてCATEYEのVOLT300を2個装着し、その両脇にEdge820J、e-trex30Xを装着しています。ブルベ必須装備のベルはCATEYEのVOLT300のブラケットに共締めできるベル(OH-2400)を使用しています。

↓フロント周りをいかにすっきりさせるかは今も試行錯誤中です。

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CATEYEのこのベルはH34-Nブラケットに共締めできスペース節約に貢献しています。

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サドルにはオルトリーブのサドルバッグを装着し、左右のチェーンステイにCATEYEリアライトを装着しています。ペダルはRoubaix同様に片面SPD、片面フラットのペダル(Shimano/PD-A530)です。

↓ORTLIEBのサドルバッグの旧モデルは後ろに下がり気味になるのがNGです。

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↓被視認性第一で無理やり扁平形状のシートステイにリアライトを付けています。

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↓気分によりSPDシューズとスニーカーを使い分けています。

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2019年のブルベではこのSlateで雨のブルベを走ることが多く、それが原因でリアホイールのハブが固着し、修理を余儀なくされました。自転車屋さんに訊くと他のSlateユーザーの方も同じトラブルがあったとのことで、デフォルトのホイールはあまりハブの防水性が高くないようです。

Slateは人目を惹く独特なデザインでブルベでは他の参加者によく声を掛けられました。私もSlateの唯一無比のデザインが大好きです。また乗り心地の良さ、見た目を裏切る舗装路での軽快な走行にも大満足しています。ただ少し残念に思うのは、Canondaleが最近TopstoneにLefty搭載モデルを登場させたことです。フレームはカーボンで、フロントのLeftyサスペンションも固定2点から固定1点にアップデートされ、リアシートステイとシートチューブの結合部にピボットリンク式のユニークなサスペンション機構を搭載しています。このスペックだけで私が所有するSlateからさらに乗り心地が向上していることが想像されます。TopStoneカーボンLeftyのトップグレードは75万円と超高額ですが、セカンドグレードは私のSlateより少し安い価格設定なので、もっと早く出して欲しかった感があります。

↓TopStone-Leftyのカーボンフレーム、リアピボット機構は魅力です。

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ただ現状所有するSlateには不満な点はなく、大満足しています。今後も途中に悪路が予想されるようなコースのブルベではSlateで走破していきたいと思います。