yamakeirnsのブログ

趣味のブルベを中心に気の向くままに書き留めていきます。

2014BRM927北遠200kmライド

5月5日(火)に2014年9月にAJ静岡主催で開催されたBRM927北遠200kmのコースを走ってきました。私が初めて走ったブルベです。ブルベ開催後の翌年1月末に崖崩れにより原田橋が崩落し、約5年が経過して今年の3月に新原田橋が開通してようやく走れるようになりました。BRM927北遠200kmは天竜の自然豊かな奥深い自然を満喫して貰うためのルートで、けして登りチャレンジのルートではないですが、実際のルートはコース前半で獲得標高が3000m超えるチャレンジルートになりました。当時はブルベの存在は知っていましたが、知人が参加するということで一緒にどうですかと誘いを受けての参加でした。今から考えるとQシートも何も工夫がなく、サイクルコンピュータの距離頼みの走行で、補給も無計画、パンク修理の経験も少ない中での参加で走力だけで必死に完走した感じでした。

今回は当時のコースのスタート地点袋井原野谷親水公園から船明ダムに変更して、船明ダムまで自走するので約240km弱を走ります。自宅から船明ダムまでは約20km程で5時半に自宅を出発し、6時半前に到着しました。ブルベ仲間のT中さんと7時に待ち合わせし、7時スタートで走ります。2014年は11時間半で完走していたので、当時とは比較にならない経験値があるので11時間を目標に走ります。今回の相棒はSLATEです。

 ↓船明ダムを発着点として走ります。

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 コースは船明ダム→熊→大地野隧道→浦川→北条峠→山住峠→明神峡→新宮池→胡桃平→周智隧道→袋井原野谷親水公園→船明ダム で約200km/獲得標高3200mのコースです。約140km地点の周智隧道までの厳しい登りの連続をどうパスするかが完走のキーになります。

↓2014BRM927北遠200kmは厳しい山岳コースです。

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↓大地野、北条峠、山住峠、新宮池、牧野(胡桃平)と厳しい登りが連続します。

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 船明~熊~大地野隧道までのK9は走り慣れた道で、長い登りですが、激坂はなく、T中さんとおしゃべりしながら登ります。約20km地点のくんま水車の里には1時間弱で到着しました。くんま水車の里は現在17日まで休業中です。ライダーの集団はいましたが、サイクリストは私とT中さんだけでした。飲み物とトイレ休憩をして出発します。

↓くんま水車の里は17日まで休業。18日から時短営業で再開するようです。

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 くんま水車の里から大地野隧道までの4.5kmは登りが続きますが、勾配10%を超える激坂区間は少なく、ペースを乱すことなく淡々と登り切ります。隧道入口で写真を撮って、一気に下り佐久間、浦川を目指します。

↓最初の登りは大地野トンネル(標高610m)で終了です。

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5日は天気に恵まれ大地野トンネルからの約10kmの下りは新緑の景色を楽しみながら気持ちよく下れました。平日ダンプカーが往来することが多いK9ですがこの日は工事はお休みで、ダンプカーに追い立てられることなく、安心して下れました。下り切ってK1に入りしばらく走ると、今年3月に5年の歳月を経て竣工した新原田橋にさしかかります。新橋は崩落の心配はなさそうです。橋で写真を撮っている時に複数人でトレインを組んで走っているサイクリストを見かけました。最近はソロライドか2、3人で控え目に走っている人しか見かけないので5人以上の集団で走る姿にびっくりしました。交通量が少ない天竜の山深い県道だから容認されるかもしれませんが、少し違和感を覚えました。

↓2015年1月末に旧原田橋は崖が崩落し通行止めに。今も痕跡がはっきり残ります。

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↓今年3月に新原田橋が開通。崖から離れているので崩落の心配はなさそうです。

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新原田橋を過ぎR473からK290に入ると2番目の登りとなる北条峠です。6.3km、平均勾配6.8%の激坂です。2014年もこの北条峠をクリアするのにかなり苦労しました。平均勾配が7%近いと実際の勾配は10%を超える坂の連続です。しかも休憩区間がなく、心拍数を上げないダンシングを駆使しながらなんとか足着きなしでパスします。北条峠のピークには佐久間民族文化伝承館があり、蕎麦を食べることができましたが、今年の3月に閉館し、今は建物がひっそり残るだけです。行き交う人が少ない峠で施設維持をあきらめざるえないのは仕方ないのかもしれません。

↓K290の浦川から水窪に抜ける北条峠。厳しい激坂峠です。

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↓佐久間民族文化伝承館今年3月で閉館になりました。残念。。。

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 北条峠から9km弱下るとPC1に設定されていたスーパーやまみちです。水窪はお店が少ないので、地元の人にとっても、通りすがりの人にとってもありがたい存在です。コロナ感染対策で休業するお店が多いですが、通常通り営業していて助かりました。10時半の到着ですが、この先補給は期待できないので、早い昼食にしました。助六寿司と塩分補給に漬物、コーラ、ヨーグルトでしっかり補給します。ボトルも麦茶で満たして準備万端です。お店の入口近くのベンチに座ってT中さんと食べていると、地元の気さくな年配のご婦人に声を掛けられました。浜北から熊、浦川、北条峠を経由してきたこと、これから山住峠を越えて春野を目指すと伝えると、いつものことですがかなりびっくりされました。私が50歳近くで、T中さんが40半ばだと伝えるとさらにびっくりされました。それだけ鍛えていれば長生きしますねと言われて思わず苦笑しました。

↓スーパーやまみち。水窪では貴重なスーパーで盛況でした。

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スーパーやまみちを出発すると、いよいよ今回の最難所、超級山岳、標高1077mの山住峠です。登坂距離10.4km、平均勾配7.4%です。峠まで一息つける区間はなく10%前後の坂が延々続きます。T中さんと励まし合いながら苦闘すること1時間半、何とか足つきなく登り切りました。峠ではオートバイと車が多数駐車していて、びっくりする位大勢いの人が訪れていました。コロナを避けて人の少ないスポットを求めてドライブ、ツーリングする人が殺到している感じです。さすがにサイクリストは私とT中さんだけでした。営業していることが少ない峠のお店が珍しく営業していました。ただ店内飲食はNGでテイクアウトだけでした。串イモを食べたかったですが、すでに売り切れていました。とりあえず山住神社に参拝します。立派な大杉が林立する厳かな雰囲気の神社です。交通安全とコロナ終息を祈願して、山住峠を後にしました。

↓普段は訪れる人が少ない山住峠が盛況でした。

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↓山住峠にある山住神社。大杉に囲まれた静かな雰囲気の神社です。

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↓土日だけ営業していることが多い峠のお店、大杉。

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山住峠が盛況だったので、車に注意しながら山住峠を春野目指して下ります。曲がりくねった道幅が狭い、随所にこぶし大の石が落ちているので気が抜けませんが、新緑の中、遠くに深い山並みを見ながら下るのは、最高でした。下り切ると秘境明神峡の脇を駆け抜けます。この日は本当に水が青く、きれいでした。秋になるとここは静岡県内でも有数の紅葉スポットになります。ただ車で訪れる場合はかなり道幅が狭いので覚悟が必要です。この日もすれ違いに苦しむ車を見かけました。

↓新緑と水面の青さが眩しい明神峡。道はあまり良くないですが景色は最高です。

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明神峡を過ぎて車1台分ちょっとの幅しかない怖いトンネルを抜けるとR362に出て春野です。次に待ち構える難所は、私がよくトレーニングで登る新宮池です。新宮池の手前のくまの親子に立ち寄り補給をします。先日マスクがないと入店できなかったので、今回はマスクを持参してきたので、着用して、名物の生どらやきを2個買います。本当は食堂が営業していれば何かしっかり食べたかったのですが、食堂は休業の為、どらやきで我慢です。

↓新宮池登り口手前にあるくまの親子。普段人は少ないですがこの日は盛況でした。

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 ↓お茶の入った生クリームが美味しい生どらやき。2個買ってしっかり補給です。

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しっかり補給したので4つ目の難所新宮池を目指します。登り口からピークまでは4.1km、平均勾配9%の激坂です。厳しい坂なのでトレーニング以外にここを登るサイクリストは殆ど見かけません。この日も私とT中さんしかサイクリストはいませんでした。T中さんにはこの新宮池に苦い思い出があるようですが、ここまでに北条峠、山住峠と厳しい峠をパスしてきたので激坂慣れして、新宮池も足つきなしでパスできました。新宮池を訪れている人は少なく、いつもと同じ静けさに包まれた山上の風景でした。

↓いつもと変わらない人がいない新宮池です。

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新宮池をパスすると残るは熊切から周智トンネルに抜けるK389の牧野、胡桃平の小刻みなアップダウンです。今回山住峠の次に苦しめられたのがこの区間です。早い時間に昼食を取ったことがここで響いてきました。どら焼き2個を追加で補給していましたが、新宮池とこの区間の登りをパスするにはどうもカロリーが足らなかったようでハンガーノック気味の状態になりました。あまり力が出ない状態で何とか周智トンネルまでたどり着き森町に向けてK58を進みます。途中自販機のあるところで休憩し、とりあえずコーラ補給をしてしのぎます。写真を撮ったり、休憩が多かったせいかどうも完走は12時間超えそうです。とりあえず気力を振り絞って2014年の発着点の袋井親水公園を目指します。平坦な市街地区間なので、明るいうちに親水公園に到着できました。

↓袋井親水公園。浜北からだと今の島田川越広場より20km近い30km程です。

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袋井親水公園を出発し、エコパ方面を目指します。ここから静岡理工科大学近くを通りますが、ちょっとした登りがあります。親水公園発着の時にはよく通ったルートで当時に思いをはせながら走ります。完走まではあと25km強で平坦路だけなので飛ばしに飛ばして船明ダムには19時30分頃到着しました。所要12時間半でした。2014年当時はあまり休憩せずにしゃにむに走ったので、その時よりは1時間余計に時間がかかりました。今回、途中ハンガーノック気味になったのは反省点ですが、北条峠、山住峠、新宮池の登りは当時よりもしっかりペース配分して登れたと思います。RideWithGpsでは獲得標高が4000m程度ありましたが、実走した後のGARMINを見ると3200m程度でした。坂が集中する区間は非常に厳しく、ブルベは総獲得標高では語れないことを改めて実感しました。自走なのでここから20km弱自走して帰宅します。途中浜松SAに立ち寄り夕食をとりましたが、GWの祝日にも関わらず店内は10名もいない感じで閑散としていました。

↓浜松SAの三和さんの唐揚げ定食で夕食をしっかり食べました。

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今回のライドに付き合ってくれたT中さんには感謝です。なかなか県をまたぐライドはできないですが、これからも静岡県内をひっそり走っていきたいと思います。今はただ早くコロナが収束し、秋のブルベは何とか開催されることを祈るのみです。