yamakeirnsのブログ

趣味のブルベを中心に気の向くままに書き留めていきます。

2021RM424春輝1200km②

24日(土)の朝、予定通り3時に起床します。枕が低すぎたせいか首が根違いしていました。おまけに1週間前に走った伊豆400kmの影響で右肩に五十肩の症状が出始めていましたが、少し悪化しているようで、いきなりハンディを背負う羽目になりました。結局この首の根違いと五十肩には4日間中、3日間苦しめられました。昨日買った弁当で朝食をしっかりとり、宿を4時前に出ます。スタート地点の早島駅には5分ちょっとで到着し、車から自転車を降ろして準備します。この時最大のミスをしてしまいました。むこう4日間雨の心配はないとのことで合羽の上下を車に置いていくことにしました。合羽はいざという時防寒着にもなるので持っていくべきでした。今回は事前情報で夜間山中は10℃以下場合によっては5℃以下になるとの情報を事務局は提供してくれていましたが、その情報を軽視してしまいました。春夏用の長袖ジャージ、タイツとウィンドブレーカーしか備えはなく、このことが2日目夜のおろちループから三次までのダウンヒル区間で寒さの為に致命的な時間ロスと体調不良を招くことになりました。ともかく準備を終え、早島駅に向かうと参加者が集まっていました。まだ日の出前の暗い中大勢の人が集まっていることに、ご近所の方が通報したのか警察が来ていました。事務局の方は一生懸命、事情を説明されていて大変そうでした。

↓スタート地点のJR早島駅。岡山から5つ目の駅です。

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↓スタートは4時、4時15分、4時半の3組に分かれてスタートです。

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1200kmでも基本装備は600kmと同じで、違いは充電器類と着替え(1回分)でバックパックを背負います。準備のいい人は宿泊ホテルに宅急便で着替え等を送り、軽装です。それ程思い荷物を背負ったわけではないですが、寝違いと五十肩の状態では背負う、背負わないの違いは大きく、今後1000km以上のブルベを走る際は宅急便の有効活用は必須だと思いました。Tさんikarugaさんが4時15分スタートで先発した後、4時半に私とOさんがスタートします。ブルベは飛ばせる時に飛ばして時間を稼ぐのが鉄則なので、スタート直後からOさんと飛ばしに飛ばして先発した参加者を次々と追い抜いていきます。最初の通過チェックは26.3km地点の瀬戸大橋展望所です。展望所の前が登りです。登りに入る前にOさんがビンディングがぐらつくとのことで脱落し、単独走になります。登りも快調にこなし、26.3km地点に差し掛かると、Qシートには有人チェックとなっていたので、人がいないので通り過ぎ、2.5km程走ると道が下り始めたのでおかしいと思い、後続の参加者に聞くと、26.3km地点で瀬戸大橋の写真を撮ってきたとのことでした。どもブルベカードは写真チェックに記載が変わっていたようで、Qシートしか見なかった私は気づきませんでした。完全な事前チェックミスです。ブルベカードの記載内容が一番間違いないのでブルベカードも前日にしっかり確認すべきでした。2.5km戻ると途中でOさんとすれ違いました。とりあえず瀬戸大橋の写真を撮り、気を取直して再スタートです。いきなり5kmのロスで最低でも15分無駄に失いました。

↓最初の通過チェック 瀬戸大橋展望所 26.3km オーバーランで5kmロスしました。

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オーバーランしたことで、最後尾近くになってしまいました。次の通過チェックは77km先の103.3km地点の牛窓オリーブ園です。しばらく淡々と一人で走っていると何とかOさんに追いつきました。Oさんは前日受付で談笑した女性のYさんと一緒に走っていました。しばらく3人で走ります。オリーブ園近くにはコンビニがない為、手前でコンビニに立ち寄り補給します。コンビニを出発し、しばらく走り、牛窓の市街を抜けるとオリーブ園に向けての登りが始まりました。登りの途中でOさんとYさんと別れて、快調なペースで登ります。首の捻挫と右肩の五十肩を除けば、体調は悪くなく、オリーブ園までの登りで多くの参加者を補足できました。途中15分スタートの速かったTさん、ikarugaさんともすれ違いました。5kmのロスがなければ追いついていた感じだったので残念です。オリーブ園手前からオリーブ園の展望所までがかなりの激坂で参りましたが、ダンシングも織り交ぜて何とかパスしました。展望所広場にはスタッフの方が待機していて、ブルベカードを差し出してチェックしてもらい、飲み物とパンとバナナを頂きました。牛窓は瀬戸内海のエーゲ海と言われている景勝地で、眼下に絶景が広がっていました。

↓通過チェック② 牛窓オリーブ園展望広場 103.3km地点

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↓オリーブ園の展望広場からは瀬戸内海の絶景を見ることが出来ました。

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9時18分の到着だったので参考関門時間が11時26分なので、約100kmで2時間のマージンを稼げました。5kmの手痛い無駄走りがありましたがまずまずです。しっかり補給し、再スタートしようとしたところでOさんとYさんが到着しました。言葉を交わして先にスタートします。次の通過チェックは119.7km離れた223km地点のコンビニです。またまた孤独な単独走の始まりです。何とか先行しているTさん、ikarugaさんに追いつこうと頑張って走りますが、なかなか追いつきません。今回は参加者の位置を事務局がリアルタイム確認できるように各参加者にレンタルのGPS発信機が渡されています。AJ岡山のHPにトラッキングが追跡出来るURLが公開されていて、瞬時に他の参加者の位置が確認できて参考になりました。この後私が楽しみにしていた観光スポットの一つ閑谷学校を通ります。江戸時代に士族だけでなく、庶民も対象にした学校です。今回のルートはすぐその脇を通るのでしっかり写真を撮ることができました。風格のある落ち着いた、たずまいの建物でした。

閑谷学校 340年の歴史がある、公立の庶民学校の史跡です。144km地点。

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閑谷学校に少し元気をもらい山中の静かな道を走ります。しばらくすると道は登り基調になりました。この先にかつてF1が開催された岡山TI国際サーキット場があり、そこまで断続的に登りが続きました。サーキット場を過ぎると下りになり、突き当りにトイレとちょっとした売店があり、一瞬そこで昼食にしようかと思いましたが、年配の女性店員の方が料理を一人で作っていて時間がかかりそうだったのでトイレ休憩だけして先を急ぎました。なかなかコンビニも飲食店もなく、ハンガーノックの心配が出てきましたが、佐用町に入り、コンビニがようやくあって通過チェックのコンビニまで残り20km程でしたが、立ち寄ってコンビニ弁当でしっかり補給しました。しっかり補給できたのでペースが戻り、通過チェック③のコンビニに16時前に到着しました。参考関門時間は19時22分なので約3時間半弱のマージンです。ここに心強い顔なじみがいました。ご近所に住んでいるT原さんです。T原さんは今回シクロクロス車で参加していました。

↓通過チェック③ ローソン千草黒土店 223.0km地点

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軽く補給して、T原さんと一緒に走ります。この後、最初の大きな登り標高755mの戸倉峠が待ち構えています。一人で淡々と登るよりは、顔見知りと談笑しながら登る方が気が楽です。ちょうどこの辺りの景色が天竜川沿いの景色とそっくりで二人で静岡を走っているのと変わらないと話しながら快調に登っていきます。どうも戸倉峠はがつんと登る坂ではなく、緩やかな勾配を長く登る坂で談笑しながらのヒルクライムで重いのほか楽にパスできました。

↓戸倉峠はこの新戸倉トンネルの辺りで終了でした。

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戸倉峠を登り切るとご褒美のロングダンヒルです。唯一の313km地点のPCまで残り60km弱です。少し肌寒く、トイレに行きたかったので途中にあった道の駅に立ち寄ります。ここでトイレを済まし、自販機でホットコーヒを飲んで活を入れなおして走ります。

↓道の駅若桜 18時30分頃の到着で徐々に肌寒くなってきました。

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道の駅を出てしばらくすると日没を迎えました。鳥取市の中心には向かわないですが、方向的には鳥取市を目指します。交通量が少なく、人寂しい道を淡々と海岸部目指して走ります。途中2年前の1000kmの際に目にした河原城天守閣が見えてきました。2年前はここは小雨の中通過しました。今回は雨は降っていませんが、風は冷たく、肌寒い感じは同じでした。走っていれば問題ないですが、止まった途端、体が冷えてしまう感じです。

鳥取の河原城。かなり立派な天守閣で目立ちます。

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原城の辺りで295kmでPC①までは残り15km強です。暗い人寂しい県道を淡々と走り唯一のPC、PC①ローソン吉岡温泉口店に到着しました。時間は20時18分でした。関門は1時22分なので約5時間弱のマージンです。

↓PC①ローソン吉岡温泉口店 313.2km地点

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ここでコンビニ弁当でしっかり夕食をとりました。じっとしているととにかく寒いのには参りました。ここから40km程走ると鳥取県倉吉市です。ここに最初の宿を取る参加者が多かったようです。ikarugaさんもT原さんも倉吉に宿を取っていました。私も一瞬飛び込みで宿泊しようか迷いましたが、当初の計画通り700km過ぎの三次まで強行軍で走ることにしました。T原さんとは倉吉で別れて、孤独なソロライドの開始です。次の通過チェックは蒜山高原を登り切った所にある378.9km地点のローソンです。ローソンには真夜中の2時26分に到着しました。標高が500m程あり寒さが堪えます。ローソンで何か保温できるものがないか物色しましたが、女性用の保温タイツしかなく諦めました。合羽の下だけでも持ってくればよかったと後悔しました。

↓通過チェック④ローソン蒜山下長田店 378.9km地点

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この頃になると睡魔もひどく、道路脇に3方囲われたバス停のベンチで仮眠しようと試みますが、寒さの為、はかばかしくありません。やむなく着替えのジャージとタイツをを重ね着して、多少ましになりましたが、タイツを2重で履くとお尻のパッドの厚みが2倍になり、ペダリングには最悪でした。

↓防寒装備を持っていれば、このバス停でしっかり仮眠できたと思います。

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蒜山がましだったのは下り区間がなく、平坦か登りだったので、何とかぎりぎり寒さに耐えられました。途中登りで睡魔の為、多少ふらつくようになったので、自転車から降りて押し歩きしました。後で振り返ってみると、ここでロスした時間で十分倉吉のホテルで休めたので強行軍は完全に裏目に出ました。後悔してもしょうがないので、暗くて寒い山道を一人次の通過チェックを目指して前進します。早く夜が明けることを願うばかりでした。(③に続く)