yamakeirnsのブログ

趣味のブルベを中心に気の向くままに書き留めていきます。

サイクルボール伊豆いちライド

8月29日(土)にツールドニッポン主催のサイクルボールの伊豆いちコースを走ってきました。

サイクルボールは設定された7つのコースをスマートフォンの専用アプリを起動させて、指定されたチェックポイントを全て回り、完走ログを取得し、ゴール受付を行うと完走証としてサイクルボールと呼ばれるカードが発行されます。7つ全てのコースを完走し、取得した7つのカードの写真を事務局に送ると、スポンサー企業が提供する商品の獲得にエントリーできます。コースは北から「福イチ」「霞イチ」「富士イチ」「伊豆イチ」「浜イチ」「琵琶イチ」「淡イチ」の7コースです。すで淡イチ、琵琶イチ、浜イチの3つを完走しているT中さんに誘われて、伊豆イチを走ることになりました。伊豆イチは距離が220km、総獲得標高4400m(実際走行獲得標高は約3200m)で7コースの中で一番距離が長く、獲得標高が高いので、最難関コースと呼ばれています。ブルベの超山岳コースの200kmとほぼ同じスペックです。私の過去のブルベを走ってきた感覚だと完走には12時間程かかりそうです。あと猛暑の暑さがどれくらい影響するかが未知数です。

↓熱海、伊東は通らないですが伊豆半島の外周を1周するコースです。

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サイクルボールは走行時間に制限はないですが、ルールとして完走した日にゴール受付を行う必要があります。伊豆イチのゴール受付は道の駅伊豆のへそ内にあるMERIDAXBASEで営業は17:00で終了です。営業時間後はゴール地点にあるQRコードを読み取ってWEBで申請をその日中に行う必要があります。スタートもXBASEです。浜松からは約150km、高速を使って車で約2時間かかります。あまり睡眠時間を削るわけに行かないので、浜松を3時に出発し、現地に5時に到着し、準備出来次第スタートすることにしました。完走見込み時間が12時間なので、かなり頑張って走らないとXBASEの営業時間内完走は難しそうです。

予定通り浜松を3時に出発し、5時少し前にXBASEに到着しましたが、いろいろ準備をしていると、結局5時半スタートになりました。今回誘ってくれたT中さんと7月・8月に600kmを一緒に走ったF井さんの3名で走ります。登りが多いので、相棒はROUBAIXにしました。スマホでツールドのアプリを起動させSTARTボタンを押して5時半にXBASEをスタートします。

↓CB伊豆いちのスタート・ゴールは道の駅伊豆のへそ

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早朝なので涼しく、走り易い気温です。最初に標高517mの天城高原までの長い登りが登場します。激坂ではないので淡々と登ります。登りが得意ではないF井さんが遅れますが、大きな遅れにはならず、無事登り切りました。天城高原の閑静な住宅街をR135方向に下っていくと最初のチェックポイントの31.6km地点の伊豆高原駅です。早速アプリで伊豆高原駅のチェックインをします。念のため、写真も撮りました。

↓チェックポイント1/伊豆急伊豆高原駅 7時少し前に到着しました。

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伊豆高原駅の次は52.6km地点の稲取漁港のこらっしぇです。伊豆高原駅からは約20km程の距離があります。R135は交通量が多いので、迂回して山側の市道を走るルートでした。適度にアップダウンがあり、パスするのにそれなりに時間がかかりました。途中F井さんが走行中に段差でボトルを落とすトラブルがありましたが、幸い落車は回避でき、第2チェックポイントの稲取のこらっしぇにも順調に到着しました。アプリでチェックインの操作をしましたが、なぜか私だけ伊豆高原駅のチェックイン操作がうまくできていなかったようでチェックイン出来ておらず、戻るわけにもいかないので、仕方なくここからアプリの使用は断念してとりあえず写真だけとって先に進みます。

↓チェックポイント2/稲取こらっしぇ 8時頃到着。

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第3のチェックポイントは60.7km地点の河津桜観光会館でこらっしぇから約8km程走った所です。ここからは交通量の多いR135を走ります。早朝は涼しかったですが、7時を回ったころから日差しが厳しくなり、暑さとの闘いが始まりました。河津桜観光会館もほどよい時間で到着し、すぐ近くのファミリーマートでボトル2つにドリンク補給をします。今回も暑さ対策でサーモスの保冷ボトルのダブル仕様です。冷たいものを飲むと胃腸の調子が悪くなる人がいますが、私は全く問題ないので、氷の入った保冷ボトルの冷たい飲み物は体を内側から冷やせるので暑さ対策にかなり有効です。保冷ボトルは金属製なのでボトルゲージに直差しすると金属音が気になりますが、DAISOの行楽コーナーで売っている、ネオプレーン生地のペットボトルカバーを使用すると金属音は全くせず、保冷ボトルの傷つきも防げるので重宝しています。

↓チェックポイント3/河津桜観光会館 8時40分に到着。

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↓最近猛暑回避の決め手がサーモスの保冷ボトルです。100均のカバーをしています。

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第4のチェックポイントは75.5km地点の道の駅開国下田みなとです。河津から下田までのR135はアップダウンが連続し、小さなトンネルがいくつもあり、交通量が非常に多く、おまけに日差しがダイレクトに当たる区間が多く、パスするのが大変でした。ただコロナ禍のせいで例年に比べると海水浴客が少なく、車の渋滞がまったくなかったので助かりました。苦労して道の駅に到着しましたが、ペース的には9時半すぎに到着し快調です。トイレとドリンク補給だけ済ませると早々に出発します。

↓チェックポイント4/道の駅開国下田みなと 交通量、暑さ、連続坂に苦戦。

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第5のチェックポイントは86.6km地点の道の駅下賀茂温泉湯の花です。下田をパスすると車の交通量が少し少なくなりました。下田の伊豆急ホテルがある白浜ビーチの海水浴場はOPENして賑わっていましたが、それ以外の伊豆のビーチは殆どが閉鎖されているようです。それでも伊豆は関東から手近な観光地なのでGoToトラベルキャンペーンの効果もあるのか、ライド中、関東ナンバーの車をよく見かけました。10時半頃到着し、長居はせずに早々に出発しました。

↓チェックポイント5/道の駅下賀茂温泉湯の花 暑さとの闘いが続きます。

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第6のチェックポイントは98.5km地点の石廊崎オーシャンパークです。石廊崎に向かう途中の海岸線の県道はジオパークにふさわしい、岩の奇観が随所で見られました。景色は最高でしたが、暑さが危険でした。日陰や、海からの涼しい風が吹く区間は問題ないですが、無風でアスファルト舗装からの照り返しが厳しい区間は灼熱地獄です。GARMINの気温が38度前後を常に表示し、その状態での登坂は最悪でした。なんとか灼熱地獄をパスしてオーシャンパークに到着しました。11時を少し回った時間で少し早いですが、休憩も兼ねてここで昼食をとることにしました。ここから松崎町までの約30kmは自販機しかない補給空白区間なので、しっかり補給する必要があるのでカレーライスを注文し、さらにデザートでソフトクリームを食べました。オーシャンパークから石廊崎灯台は歩いていけるので見に行きました。オートバイのツーリングで何度も訪れている伊豆ですが、石廊崎灯台をまじかで見たのは今回が初めてです。灯台を取り囲む海外線の独特な地形の奇観は絶景でした。オーシャンパークでは1時間弱の休憩をしたので、12時間での完走は怪しくなってきました。熱中症のリスクがかなり高いので、時間は気にせず、無理をしないで走ります。

↓チェックポイント6/石廊崎オーシャンパーク 2019年4月にOPENした施設です。

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石廊崎オーシャンパークはきれいな施設でゆっくり休めました。

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↓昼食にゴロンゴロンカレーを注文。具だくさんの美味しいカレーでした。

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石廊崎灯台

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石廊崎灯台からはジオパーク伊豆の絶景が広がっていました。

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石廊崎オーシャンパークを出発して、次のチェックポイントの松崎町の道の駅を目指しますが、この区間が今回のライドの最難所になりました。特に
波勝崎へ向かう区間は厳しい勾配で、終わりが見えないかと思われる坂が続き、おまけに灼熱地獄が追い打ちをかけます。自販機もほとんどない区間なのでゆっくり休憩する場所もありません。この区間でF井さんが大きく失速しました。あてにしていた坂のピークにある展望台の売店はコロナ休業していて休憩できず、結局猛暑の中30km以上走り続けて、松崎町に入ったところでようやくファミリーマートを見つけて、そこで休憩してF井さんを待つことにしました。コーラとアイスクリームで糖分を補給し、体を冷やします。伊豆のコンビニや観光施設はどこもマスク着用を促す掲示が入口でされていたので、暑いですがマナーだと思い、持参したマスクを着用しました。F井さんは30分程遅れて私たちが休憩しているコンビニを勢いよく通り過ぎそうだったので大声で呼び止めて何とか合流することができました。

第7のチェックポイントは138.0km地点の道の駅花の三聖苑です。そして第8のチェックポイントもそこから10kmも離れていない146.6km地点の加山雄三ミュージアムです。ここはアプリのチェックインと写真撮影を済ませて早々に再スタートします。第9のチェックポイントは166.4km地点の土肥金山です。交通量が多く、アップダウンが連続し、灼熱地獄のR136を忍耐強く北上します。途中F井さんが突然ペースを上げて走り出しましたが、ブルベ走法のテンポ走に徹している私とT中さんは追わないで、淡々と走ります。F井さんは土肥金山に先着して、私たちを待っていました。人それぞれに走り方があるので、何が正解かはないですが、ブルベのようなロングライドでは、体力の消耗を極力回避して、最後まで一定ペースで走ることが大事だと思います。

↓チェックポイント7/道の駅花の三聖苑 15時少し前に到着

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↓チェックポイント8/加山雄三ミュージアム 15時20分頃到着

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↓チェックポイント9/土肥金山 16時半頃到着。

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土肥金山を過ぎると最後の難所のK17の登りが登場します。戸田までに2つ、戸田を過ぎてから大瀬崎までに2つ、計4つの登りがあります。まずは戸田までの2つの登りを登ります。過去のブルベではよく夜間に走ることが多ったですが、今日は明るい時間帯にパスすることができました。激坂ではないので淡々とパスします。第10のチェックポイントは戸田峠に向かうK18にある183.8km地点の道の駅くるら戸田です。18時少し前に到着したので、道の駅の売店は閉店しようとしていました。ここから最後のチェックポイントまでは約30km、ゴールまでは35kmあります。大瀬崎まであと2つ登りがあることを考えるとゴール時間は20時前後が濃厚になってきました。戸田の道の駅には足湯があるので、のんびり休憩できますが、休憩はドリンク、トイレ休憩にとどめて、最後の登り2つに挑みます

↓チェックポイント10/道の駅くるら戸田 2015年4月OPENのきれいな道の駅です。

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最初の登りをパスして最後の登りが標高300mの登りと思って登っていると標高200m程度で終了しました。最後の登りのピークは井田トンネルが目印です。どうRideWithGpsの欠点のトンネルの標高ではなく、山頂の標高を拾っているのが原因のようです。うれしい誤算で最後の登りをパスして口野放水路目指します。小さなアップダウンがありますが、基本下り、平坦基調で快調なペースで走りますが、意外に10km以上の距離があり、感覚的になかなかつかない感じです。最後のチェックポイントNUMAZUサイクルステーションに日没後の暗闇の中到着し、写真だけ撮影して、残り5kmのゴールを目指します。

↓チェックポイント11/NUMAZUサイクルステーション

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スタート地点でもあった道の駅伊豆のへそには20時に到着しました。総距離220km、総獲得標高3200mのコースを灼熱の季節に走り、3人揃って無事にゴールすることができました。ルールを知らなかったので、明日出直してゴール受付することにして、とりあえず、伊豆長岡の宿に向かいました。

↓ゴール/MERIDAXBASE 結局休憩が多かったので完走に14時間半かかりました。

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宿に到着してゆったり温泉につかってようやく人心地をつけることができました。宿は素泊まりだったので、宿近くの中華屋さんで夕食と生ビールで祝杯をあげました。

翌日、MERIDAXBASEに出向いてゴール受付すると、ゴールした日に受付することが原則ということを知りました。F井さんがスタッフの方に食い下がっていると、責任者の方が同情してくれて、特別対応でF井さんに完走カードを支給してくれました。T中さんは別途WEBで完走認定を申請し、まったくアプリを使用していない私は、また涼しい時期に一人でリベンジすればいいと思い、申請は断念しました。WEB申請もゴール地点にあるQRコードを読み取って申請しないとできないようです。サイクルボールの仕組みをよく知らずに参加したので、認定に際していろいろ不都合がありました。とりあえず自宅近くにハマイチコースがあるので、それを走って仕組みをしっかり理解してリベンジしようと思います。

一泊して気心のしれた仲間とのロングライドで苦しいながらも3人で協力して完走して、宿では自転車談議に花をさかせて、楽しい、贅沢な時間を過ごすことができました。9月に入るといよいよブルベ再開です。AR中部のBRM919中部1000kmも現時点で何もアナウンスがないので、予定通り開催される見込みだと思っています。開催されれば、今年最大・最強のロングライドになるので、今まで培ってきたブルベ力がどこまで通用するか楽しみです。