yamakeirnsのブログ

趣味のブルベを中心に気の向くままに書き留めていきます。

14年BRM531アルプス600kmライド後編

日没が近づき暑さがやわらぐなか、ゆ~ぷる木崎湖を19時少し前に出発しました。追い風のおかげでK51はかなりいいペースで走ることができました。20km程走るとR19に入ります。主要国道の為、交通量が多く、降雪地特有の荒れた舗装状態でペースが落ちました。汗ばむのを嫌って素手で走ってきましたが、荒れた舗装による振動が手の平に与えるダメージは無視できなくなってきました。いつもは振動対策でパールイズミの穴あきのメガパッドグローブをしていますが、私は指の第二関節が太く穴あきグローブの脱着にかなり手間取るので今回は横着して持ってきていませんでした。600kmは長丁場なのでちょっとしたダメージが蓄積するので慢心を後悔しました。ないよりましなので今回持参したパッドの薄いフルフィンガーのグローブをして、ハンドルの持ち手をかえてしのぎますが、徐々に手の平が打撲傷のようになり、痛みが出てきました。

R19区間は27.1kmもあり、走破にかなり苦労しました。R20に合流する手前のコンビニで塩尻峠登坂に向けて休憩を取りました。遠くで稲光がしていて突然の雷雨を警戒しましたが、幸い私たちが走る区間は問題ありませんでした。

ファミリーマート塩尻緑ヶ丘南店。時間は11日の21時30分頃。

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 コンビニを出発してR20に入ると塩尻峠への登りが始まります。夜間で交通量が少ないとはいえ、時折猛スピードで大型トラックが走り去っていくので背後を気にしながら登坂します。ほどなくして道の駅小坂田公園に到着しました。時間は23時近く当然道の駅は営業していません。ちょうど仮眠するにはいい時間だったので、道の駅の建物の軒先で仮眠しました。この辺りも標高が700m以上あるので涼しく、虫の襲来もなく、1時間半程仮眠することができました。日付が変わり12日の深夜0時半過ぎに道の駅を出発しました。しばらく走ると標高1012mの塩尻峠のピークに到着しました。ピークから岡谷へ一気に下ります。

↓12日深夜1時半頃塩尻峠ピークに到着しました。

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今回は諏訪湖の方へは向かわずにK14を伊那、駒ケ根方面へ走ります。406km地点がPC5ファミリマート伊那中央第一店ですが、どうも閉店したようで見当たりません。しかたなく、近くのセブンイレブンで休憩します。残りが200km弱でまだ大きな登りが火山峠、天竜峡から阿南のR151の登り、新野峠あります。完全な日中走行になり暑さにより小刻みな休憩が必要な為、ゴールまではまだ12時間程度かかりそうです。

セブンイレブン伊那中央店。12日深夜3時。

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セブンイレブンをでてしばらく走ると火山峠です。標高853mの峠でそれ程登らないのでたいしたことはないと思っていましたが、意外にたいしたことがあり、苦労してパスし、下りに入ると睡魔が襲ってきました。まだコントロールできる睡魔ですが、私がややオーバーライン気味に下るのでF井さんが心配して、休憩を取ることを勧めるので、自販機のある所で休憩しました。ブラックコーヒーを飲み、さらに普段は手を出さないエナジー飲料を飲みましたが、一瞬の気休めで効果は長続きしません。本当にやばくなったら休むことにして走り続けます。

K18、K1は大きな登りはないですが、アップダウンが断続的に続き、なかなかの難路でした。周囲はすっかり明るくなり、遠くにアルプスの山並みがきれいに見えます。明るくなったおかけで睡魔は徐々になくなりました。F井さんは昨日の失速から完全に立ち直り、私以上に好調です。461km地点の天竜峡の交差点にあるコンビニで休憩しようと頑張って走りましたが、なんと閉店していました。がっかりしてもしょうがないので、最後の難所のR151の南下を開始します。下條村のおなじみの峰竜太の看板から厳しいアップダウンが始まります。しばらく走るとコンビニがあり、一息つくことができました。この頃になると暑さが追い打ちをかけてきました。

↓ファミリマート信州天竜峡店。12日7時20分頃。

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↓R151阿南の登りに備えてしっかり補給。サーモス保冷ボトルが大活躍。

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野峠までは、10kmの登りと5kmの登りの2部構成です。前半の10kmの登りが手ごわいですが、暑さもあるので、無理をせず、心拍数が140を超えないペースで淡々と登ります。F井さんは勢いよく下ってその勢いを活かして登りきる走法で一定ペース走の私とは全く違うので先行してもらいます。477.9km地点にPC7ファミリーマート信州阿南店があります。F井さんは通り過ぎてしまいましたが、私は立ち寄ってアイスクリームを購入し、しっっかり体を冷やしてから、F井さんを追いかけます。

↓PC6ファミリーマート信州阿南店。12日8時52分。

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↓R151阿南の登りのピーク地点。日差しが厳しくなってきました。

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無理をしないスローペース淡々走のおかげで時間はかかりましたが、それほど疲弊せずに前半10kmを登りきることができました。道の駅信州千石平に到着すると、F井さんが先着し、休んでいました。ここで昼食をとることにし、稲庭うどんセットを頂きました。道の駅にサイクリストはいませんでしたが、オートバイのライダーはたくさんいました。

↓道の駅信州千石平。

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しっかり休息と補給ができたので、最後の大きな登りの新野峠の後半5kmに挑みます。私は相変わらずの少しペースを抑えた淡々走で登り、F井さんが追随します。ピーク手前でF井さんがアタックをかけてきたので、一瞬先行を許し、頃合いを見計らってアタックし、何とかF井さんのアタックを潰しました。新野峠ピークで残りの距離は100kmです。

↓10日の往路は夜間通過で真っ暗だった新野峠。残りは100km。

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往路苦労して登った東栄からの長い登りを復路は一気に下ります。往路休憩した中設楽のファミマには快調なペースで到着し休憩します。往路では無料休憩所が開放されていましたが、お盆で人手が増える12日からは閉鎖されていて、やむなく休憩所の外のベンチで休憩、補給しました。時間は12日の12時26分です。この中設楽で523km地点で残りは80km弱です。ここから本格的な暑さとの闘いになりました。往路ではK9を走り元気よく登りましたが、復路はR151を南下し、R257を走るルートを選択しました。湯谷温泉を過ぎ、鳳来の手前までくるとR151が少し渋滞気味になりました。ちょうどコンビニがあったので、暑さにだいぶやられていたので、急遽駆け込み、休憩します。体温を超える雰囲気温度で危険な為、コンビニで氷を買い、タオルにくるんで首に巻いて走ることにしました。2018年の7月に開催されたAJ宇都宮の灼熱の600kmの際、この方法で酷暑の中、完走率30%のブルベを完走しました。酷暑の中では氷は30分程度しか持ちませんが、それでも熱中症防止にはかなり効果があります。F井さんも私の真似をして氷タオルで酷暑を乗り切ります。何とか道の駅三河三石まで走り切り、道の駅の日陰で休憩します。

↓道の駅三河三石。暑さにたまらず立ち寄り休憩しました。

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R257をそのまま走って金指でR362に出てR362を走るルートを考えましたが、車の交通量が多いので、途中でR257から外れ、K299を走り新東名の浜松SA脇を通ってR362に出る、私がよく走るルートを走ります。大きな登りはないですが、小刻みなアップダウンが多く、500km以上走ってきた体には意外にこたえます。我慢強く走って飛竜大橋手前のコンビニで最後の休憩を取ります。ここからゴールまでは20km程度で平坦基調な為、ほぼ完走が見えてきました。

↓最後の休憩ローソン浜北インター北店。12日16時6分。暑さのピークは過ぎました。

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残り20km、F井さんと力を合わせて走ります。幸い強烈な向かい風は吹かず、快調なペースで走り切り、12日17時30分にゴールしました。総距離607km、総獲得標高7431m、スタートから延べ50時間30分の超ロングライドとなりました。移動時間は29時間22分だったので約21時間は休憩、仮眠に時間を使ったことになります。いろいろありましたが、2人無事に走り切り、特にF井さんは感慨ひとしおでした。

↓12日17時30分。無事原野谷川親水公園に二人揃って帰ってこれました。

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今回もF井さんのブルベ時間での600km完走は未達に終わりました。課題としてはペースが極端に落ちる瞬間があること、休憩を取ると長くなること、また休憩から再スタート時に準備に手間取ってしまうこと、時間内に走り切る為の自身のペース配分の見極めがまだ十分できていない点が挙げられます。ペース配分の見極めは経験値を増やすしかないと思います。

今回私はこの600kmを走るに際して新兵器を2つ投入しました。一つはライトでキャットアイのGVOLT70、もう一つはEdge530です。

GVOLT70はブルベの為に開発されたようなライトで、ハンドル下付けで上部配光をカットし、電源は充電式ですが十分な明るさのミドルレンジのランタイムが9.5時間あり、1個で十分一晩持ちます。2個装備すれば鬼に金棒です。今までVOLT300×2個で予備バッテリーを4個用意していましたが、GVOLT70にすることで、予備バッテリーは不要で大幅な荷物削減になりました。

CATEYE/GVOLT70 ハンドル下取付で上部配光カット、長いランタイムが特徴です。

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Edge530はEdge820Jのバッテリー問題を完全解決すべく投入しました。今回高価なバッテリーパックも購入しました。本体だけでも300km以上走れる印象です。バッテリーパックをつけることで600kmは完全に余裕です。Edge820Jでは常にモバイルバッテリーに接続しこまめな給電と、雨の日は給電端子に水がかからないようにビニール袋で覆う2つの手間がありましたが、その手間から完全に開放されました。ただバッテリーパック大きく、レックマウントが買い替えになっったのはマイナス要素でした。

↓Edge530はEdge820Jから飛躍的にランタイム改善。バッテリーパックも秀逸です。

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Qシートを今回もステムに取り付けて絶えず見えるようにしましたが、ダンシングの際膝にあたり、集中できないので、今後はポケット等に入れて必要な時だけ確認するようにし、PCだけ書き出した小さなメモだけ常に見えるようにしようと思います。

今回暑さ回避の為、午後15時にスタートし、夜を2晩利用しての走行となりましたが、疑似的に1000kmブルベの練習になりました。宿をとらずに仮眠だけで走りましたが、仮眠だけで走ることの大変さを再認識しました。

9月よりブルベ再開をHPで告知する主催者団体が増えてきました。AJ静岡はまだ9月以降の開催を保留していますが、他団体の開催の動きは開催に向けて追い風になります。私的には400km、600kmが走れていないので、何とか走る機会を見出して2020年もSR達成を目指したいと思います。