yamakeirnsのブログ

趣味のブルベを中心に気の向くままに書き留めていきます。

20BRM314中部200km売木

3/14土にAR中部主催のBRM314中部200kmを走ってきました。参加者が多いため、14日、15日の2日間開催されます。昨年は私が走った土曜日は晴れで日曜日は雨でした。今回は真逆で私が走った14日が雨で15日は晴れでした。コースは登りがいつも多過ぎのMさんが引いたコースなので200kmにも関わらず獲得標高が3500m超あります。道の駅瀬戸しなのをスタートし戸越峠~小渡~矢作ダム~根羽~売木峠~平谷峠~大馬渡峠~恵那旧中山道~多治見~瀬戸しなののコースです。このコースのハイライトは標高1100m超の売木峠、平谷峠越です。予報ではその売木、平谷に雪マークが付いていたので嫌な予感がしました。実際には想定以上の雪と寒さでサバイバルブルベとなってしまいました。

↓超級山岳、売木、平谷峠がハイライトですが、コース終盤に思わぬ伏兵がいました。

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今回雨は確実なので今後の400km超のブルベの天候変化の訓練だと思って過去の経験を活かして雨対策し、相棒も前後に泥除けがしっかりついていて、リヤキャリアのある通勤車CROSSRIPで臨みました。スタンドも付いているのでユーティリティは抜群ですが、重量がネックです。多分装備重量は15kg前後と思われますが、今回はタイムは気にせずに完走することだけを目標に走りました。

↓登坂に不利な重量車CROSSRIP。リア34Tがせめてもの救いです。

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自宅を4時半に出発し、新東名、東海環状を走って6時少し前に到着しました。天気は予報通りでいつ雨が降りだしてもおかしくない状況です。来週の21日がAJ静岡のブルベなのでAR中部の広瀬さんにコロナ対策をいろいろ訊いてみました。今回のコロナウィルスには完璧な対策がないので、極力密集して濃厚接触しないような対策しか取れず、運営するスタッフには頭が痛い問題です。スタート時間までかなり余裕があったのでデイリーストアでパンを買ってスタート前にしっかり補給しました。顔なじみのMさんを見かけたので歓談します。今日のコースは超山岳コースなので、クライマーのMさんには最適なコースです。そうこうしているうちに雨がぽつぽつし出したので、スタートから合羽を着て完全雨装備で走ることにしました。登坂時の汗ムレが心配ですが、気温が低いのでそれほど心配しなくてもいい感じです。ブリーフィングを聞いて注意点をしっかり頭に入れて、定刻7時にスタートです。

↓雨なのでいつもより参加者は少なめですエントリーの6割弱ほどでしょうか?

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なぜか中部のブルベは初めに勢いよくスタートを切る人はなく、いつもスタートでは私が先頭になってしまいます。今回は重量車なので飛ばせないので戸越峠に入る前の坂の段階で何人かにあっさりパスされました。ペースの上げ下げは重量車では命とりなので淡々と一定ペースで走ります。最初のPC1の32.7km地点のファミリーマート小渡店には8時29分に到着しました。以外にも信号が少ないせいか平均時速20kmh以上で悪くないペースです。ここではコーヒーだけ飲んで先を目指します。

悪天候の為、「小渡K」にはサイクリストの姿はなくランドヌールしかいません。

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矢作ダムのダム湖沿いを走りますが、交通量が少なく景色もいい快走路です。R153に出ると少しずつ登りが始まります。根羽に入って県道10号線、46号線に入ると最初の難関の標高1158mの売木峠への登りが始まります。売木峠は登坂距離約9km、平均勾配5.6%の峠です。標高800mを超えた辺りから雨が雪に変わり、道路が徐々にシャーベット状になり、周囲の景色が銀世界になり始めました。登っているので寒さは感じませんが、登坂途中に参加者同士顔を見合わせて笑うしかない状態です。何とか峠のピークに着き、写真を撮ろうとしますが、手がかじかんでなかなか写真が撮れません。何とか写真を撮って下りの路面に目を転じるとひどいシャーベット状で愕然としました。果たしてスリップ落車せずに下れるのか心もとない感じでした。

↓売木峠ピーク。路面がやばい状態です。幸い凍結していなかったのが救いでした。

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登りと違い下りは発熱しないので、一気に寒さが身に染みてきました。また延々続くシャーベット道路にいつスリップするか警戒しながらの、超スローな下りです。途中でよっぽど歩こうかと思いますが、それでも自転車に乗っていた方が速いので、かじかむ手でブレーキを引きっぱなしで下ります。寒さとスリップダウンの恐怖に耐えながら通過チェックの84.1km地点の道の駅南信州うるぎに到着しました。11時44分着で約1時間弱のマージンです。1時間早いスタートの6時組の参加者で道の駅は混雑していました。合羽のまま店内に入るので、店内の床や椅子が濡れてしまいますが、道の駅のスタッフの方はいやな顔をせずに暖かく迎えてくれて本当に助かりました。道の駅に到着してしばらくは手が冷えすぎてヘルメットの留め具が外せず脱げない状態でしたが、何とか白湯をもらい手を温めてヘルメットを脱ぎ、カレーライスでしっかり昼食を取ります。6時スタートの人はぎりぎり隊でこの後に今回一番標高の平谷峠があるので、この道の駅で完走できる人とできない人がはっきり分かれた感じでした。

↓道の駅南信州うるぎで暖をとってしっかり昼食をとれたので本当に助かりました。

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 お腹が満たされたので体を温めるためにもスピードを上げて走ります。道の駅を出てすぐに標高1164mの平谷峠の登りが始まります。平谷峠は約4km、平均勾配8.5%の登りです。相変わらず雪が降り続いています。売木峠よりも勾配が厳しい登りです。登坂距離は短いのでなんとか登り切ります。平谷峠は売木峠以上に銀世界です。こうなると登りよりも下りが本当に心配でシャーベット状の道路を様子を見ながら、スピードを殺して下ります。なんとか落車せずに平谷峠をパスできほっと一安心です。売木峠も、平谷峠も今日のような天気でなければ、一気に下って登りで失った時間を下りで挽回できるのですが、今回それができないので苦しい時間帯が続きます。

平谷峠。早朝なら凍結で完全にアウトです。登りより下りの方が厳しい状態でした。

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 平谷峠を下りきり、道路がシャーベット状でなくなってから一気にペースを上げることができました。雪から雨に戻り、R257まで下り基調のR418を快走します。この長い下りでかなり時間を挽回し、疲労回復できました。下りきるとK33の大馬渡峠越えですが、ここは雪ではないので、登りきれば下りである程度挽回することができます。ちょうど2週間前にも走ったばかりの道で勝手を知っているので力加減をしながらパスします。

↓標高621mの大馬渡峠は売木、平谷と違い、雪の心配はなく安心してパスできました。

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 通過チェックの道の駅から次のPC2までは約64.3kmです。一気駆けするつもりで走っていましたが、低温の中走ってきたせいか思いのほかカロリー消費が激しく、少し空腹を覚えての走行です。途中コンビニで補給するMさんを見かけましたが、私は素通りしました。結果的にはこれが失敗だったようで空腹気味での走行を強いられました。おまけにPC2はトイレがあるだけの休憩所で補給ができる場所ではありませんでした。

↓PC2深萱追分の東屋。参加者が数名いたので直ぐに分かりました。

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 PC2は写真チェックなので写真を撮って先を急ぎます。PC3のコンビニまでは約28kmです。さすがに空腹感が厳しいので特効薬のコーラの自販機を探しますがなかなかみつかりません。仕方なくコーラは断念してカルピスウォーターを自販機で購入して空腹感をいなします。少し元気がでたところで、今回の隠れキャラの旧中山道の激坂が待ち構えていました。3km強程度の登りですが、平均勾配7.7%の破壊力はすさまじく、実勾配は15%前後の箇所も複数あり、道幅が狭い上に、運が悪いことに私が一番つらい時に車が後ろから1台上がってきて、脇に譲らざるを得ず、泣きっ面に蜂でした。何とか登りきるとようやく雨が止み、合羽が邪魔くさいので、頂上で脱いで軽装で再び走り出します。合羽を脱いだことで、動きやすくなり、調子が出てきました。最後のPC3のファミリーマート可児御嵩町店には17時26分に到着しました。カルピスウォーターだけで空腹をごまかしていたのでここでおにぎり2個、味噌汁、コーヒーでしっかり補給します。ゴールまで残り28kmです。

↓最後のPC3。残り28kmゴールまであと一息です。

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 PC3で昨年の中部600kmを途中から一緒に走った3人の一人Sさんに再会しました。やはり走力が同じような人とはPCで一緒になる可能性がかなり高いことを実感です。昨年を懐かしみながら歓談し、先にPC3を出発します。調子よくペースを上げられれば12時間切れそうでしたが、多治見の市街地ルートで若干ミスコースしたりしたので、安全第1で走ります。途中何人かの参加者に追いつき、追い抜き、19時19分にゴールしました。12時間19分の長丁場になりました。今まで200kmは結構な本数走っていますが、コースの厳しさよりも、降り続いた冬の冷たい雨と峠の雪に苦しめられ、一番苦労した思い出深い200kmブルベになりました。

まだこのブログを書いている時点でリザルトが出ていないので何ともいえませんが、なんとなく完走率は50%前後の気がします。ゴールで完走者同士、無事に帰ってこれたことを称えあっていました。

↓コロナの影響でシールド越しのゴール受付です。スタッフの皆さんお疲れ様です。

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↓速く走れない重量車ですがCROSSRIPのユーティリティの高さは捨てがたいです。

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巷ではコロナウィルスの影響で多くのイベントが中止、延期される中、開催に踏み切ってくれたAR中部のスタッフの皆さんに感謝です。早く終息してくれることを願うばかりです。ゴールした後、4月25日に開催予定のAJ岡山のBRM425岡山1200kmの中止が決まったことを知り、愕然としました。1200kmへの初挑戦で走ることを楽しみにしていたので残念です。仮眠所で多くの人が密集して休息することになるので、主催者の方は苦渋の決断だったと思います。代わりにRC名古屋の400kmにエントリーすることにしました。来週はAJ静岡のBRM321井川300kmの運営です。コロナウィルスの影響でいつもと違う運営を強いられそうです。週間予報では天気には恵まれそうなので、参加者の方は奥シズの自然豊かな風景を満喫しながら走れると思います。