yamakeirnsのブログ

趣味のブルベを中心に気の向くままに書き留めていきます。

19BRM1011岡山1000kmアルプス・富士

10月11日(金)6:00高山スタートのAJ岡山主催BRM1011アルプス・富士1000kmに参加してきました。コースは高山~新穂高~富山~上越~戸隠~大町~松本~諏訪~本栖~富士山~清里~伊那~高山の1000kmで獲得標高は約16000m弱の超山岳コースです。

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台風19号により、AR中部、R東京のブルベが直前で中止となる中、BRM1011アルプス・富士1000kmは中止の発表がない為、会社の3連続有休+通常の有休1日を取得しての参加だったので、とりあえず当日中止の可能性も覚悟しながら、前日の10日(木)に高山に向かいました。浜松から高山までは約230kmです。下道を100kmほど走るので3時間半程かかって到着しました。スタート地点になっている高山市久々野の旅館富士屋に前泊します。ちょうどラリーの大会もあるようで、駐車場にはラリーの参加車両が何台か駐車していました。チェックインを済ませてとりあえず、旅館周辺は何もないので、高山市中心に夕食を食べに行きます。特にお店は調べていなかったのでR41沿いにあった四季というお店で飛騨牛の焼肉丼を食べました。ほどよい甘みのある美味しい焼肉丼でした。

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宿に戻ると明日の準備をしながら、TVで台風情報を確認します。予報だと12日の15時頃から長野、山梨は雨がかなり強くなる予報です。12日は宿を600km地点の山梨の南アルプス市に予約しています。超快速で走ればぎりぎり台風の到着前に宿に駆込める可能性があります。他の参加者と情報交換したかったのですが、相部屋のはずが、人数が少なかったせいか個室に変っていたので、宿泊者の誰が参加者かよく分からず、翌日の受付時に顔を合わせることになりました。23時前に就寝して、4時に起床し、パンとバナナで軽く朝食を済ませて、旅館の入口で受付を済ませます。エントリーリストを見せてもらうと18名のエントリーですでに11名がDNSで私を含めて7名が出走です。7名全員が揃った段階でブリーフィングが始まります。AJ岡山代表の澤田さんからは、台風の影響を受けることは間違いないので、くれぐれも無理をしないように注意がありました。澤田さんと副代表の山内さんはとりあえず、12日は517km地点のPC4の諏訪湖のローソンで待機しているとのことでした。参加者7名の中で3名の人は中部、名古屋、静岡のブルベに参加している顔見知りの人でした。幸い11日(金)は曇ってはいますが、夜までは雨の心配はなさそうです。車検をすませ、6時少し前にとにかくスタートします。

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最初は写真チェックポイントの平湯峠です。旅館を出発して、しばらく走ると今年名古屋と静岡のブルベで行き来した宮峠です。宮峠を越えると高山市街です。まだ早朝なので人は殆ど見かけず静かでした。高山市街を抜けるとR158で長い登りとなる平湯峠を目指します。途中でKさんに追いつかれこれからどうするか会話しました。Kさんは帰宅困難になることを回避して平湯峠まで行って、そこでDNFして乗鞍スカイラインを走ってから11日中に高山に戻るとのことでした。平湯峠はR158からK5に入ってピークまでの3kmが10%前後の坂が続く激坂でした。苦労して登り切ると写真チェックポイントに到着しました。ほぼ想定通りの平均速度18kmhでの8時30分過ぎの到着です。

f:id:yamakeirns:20191019140118j:plain私が到着した後、顔見知りのFさんも到着しました。Fさんもここから先には進まず、乗鞍スカイラインを走ってから帰宅するとのことでした。はやくも顔見知り2名がDNFです。私は写真を撮り終えると22km先の写真チェックポイント北アルプス大橋を目指します。北アルプス大橋は折返しポイントなので、途中で先行者と出会いますが、1名しか出会いませんでした。どうもKさん、Fさん以外にも私より先行していた1名の人も平湯峠でDNFしているようです。この時点で走り続けているのは私を含めて4名になりました。平湯峠の最後の3kmで結構足にダメージがありましたが、北アルプス大橋までは激坂区間はなかったので、ここもほぼ想定時間で到着しました。途中焼岳がきれいに見えました。北アルプス大橋もよく観光写真で紹介されているような写真を撮ることができました。

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北アルプス大橋からは約50km先の飛騨古川のコンビニが通過チェックポイントです。当初は有峰林道に向かうルートでしたが、岐阜県側の入口が通行止めの為、ルートが変更になっています。おかげで獲得標高が800m程少なくなりました。飛騨古川のコンビニには12時30分頃に到着しました。ここも想定通りの時間で到着です。ここで昼食を取っていると後続の2名の参加者が到着しました。一人は中部、名古屋のブルベでよくみかけるTさんです。もう一人の方は話し方からすると関西の方の方のようで、あとでAJのHPのリザルトDBで確認するとFさんだと思われます。Fさんからペースがどうなのか聞かれたので、今のペースは順調ですと答えました。とりあえずFさん、Tさんが休憩する中、昼食を済ませ先に出発します。ここから上越の300kmまでの約180kmの区間は大きな登りの少ない少し休める区間です。次のPCは約70km先の富山のコンビニです。途中道の駅でトイレ休憩をした程度で快調なペースでPCに到着しました。16時11分です。想定よりも30分早く到着できました。ほどなくFさん、Tさんも到着します。時間に余裕があったので、Fさん、Tさんと話します。どうも私の予想だと今走っているのはこの3名と先行している1名の方の4名のようだと話しました。Fさん、Tさんも上越まで行く覚悟のようです。FさんはFホイールが右によっていたせいか右のブレーキシューがほぼなくなっている状態で、ブレーキにかなりの不安を抱えた状態です。カーボンホイールなので、この先雨が降るとさらにブレーキの効きが悪くなるので心配ですが、様子を見ながら走るとのことでした。

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この先コンビニはあるだろうと思い、夕食には時間が早いので軽補給のみして出発します。大学時代の友人が滑川に住んでいるので、この先の滑川、魚津あたりは少し見覚えのある風景です。右手に北アルプス立山連峰を見ながら夕暮れ迫る、海沿いの市街地を走ります。途中魚津港では、この先本当に台風がくるのかと思わせるような夕焼けを見ました。

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上越に向かう日本海沿いの道は坂こそないものの想定外に補給が限られる道でした。走りながらコンビニを探しますが、ちょうどいいタイミングの場所にコンビニがありません。あまり長く引っ張るとハンガーノックになるので、途中休憩所のある道の駅に立ち寄りました。自販機でコーラーを買って、予備補給食の菓子パンと羊羹で夕食をとります。ほどなくTさんも道の駅に到着しました。まだ道の駅の食堂がぎりぎり営業していたのでTさんと食堂で夕食をとることにしました。このあたりの地域ではたら汁の幟をよく見かけたので、たら汁定食を注文しました。たら汁はたらの頭と切り身が入った白みその味噌汁で、美味しく頂きました。閉店ぎりぎりの入店でも、食堂の方は温かく対応していただき感謝です。

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私は未だにガラケーなのでリアルタイムに気象情報が入手できないのでTさんにいろいろ教えてもらうと、どうも上越手前で雨につかまりそうな感じです。台風については、状況から判断するとこのまま走りつづけて、松本に逃げ込めるかどうかの感じです。最終的には上越に着いた段階でどうするか決断しなければいけない感じです。夕食をしっかりとったので、気を取直して上越を目指します。Tさんはかなりの猛者なのでこの先一緒に走れればと思いましたが、どうも脚の状態が良くないようで、しばらく走るとTさんはちぎれてしまいました。もう一人のFさんは道の駅の先にあったセブンイレブンで休憩していました。一瞬立ち寄って声をかけようかと思いましたが、上越にホテルを予約していたので、ホテルに早くチェックインすることを優先してFさんの健闘を祈りつつ、通過しました。

平坦基調ですが上越までは距離以上に遠く感じました。途中親不知のトンネル、洞門が連続する難所区間では、後ろからくる大型トラックを警戒しながら、足元の舗装にも注意しながら慎重に走ります。幸いこの日は大型トラックの通行は少なく、それほど怖い思いをしないで済みました。そうこうしていると上越まであと20、30kmの地点でついに雨に捕まりました。止む無く適当な軒先を見つけて、合羽を着こみます。
合羽を着終わった所でTさんが追いついてきました。Tさんが合羽を着終わるまで待つ余裕がないので、止む無く先行します。雨はまだ小雨で、途中止んでいる区間もあったので、合羽の上だけ汗ムレを嫌って脱ぎました。朝のブリーフィングで澤田さんが言っていた、上越手前の日本海の吹き曝し区間では向かい風でペースが上がらず苦労しました。上越のPCのコンビニには23時37分に到着しました。想定時間からは30分の遅れです。ここから10km先に初日の宿泊地、上越妙高駅近くのアパホテルがあります。後30分程度なので頑張って走ります。しばらく走ると後ろから声がしたので見るとTさんでした。どうもPCを通り過ぎてしまったようです。通り過ぎていることをTさんに教えて先を急ぎます。アパホテルには0時15分に到着しました。この先を考えると2時半には出発しなければならないので、2時間強の滞在です。建物の中には自転車を置かせてもらえなかったので、止む無く入口の外壁に立てかけて、とにかくシャワーを浴びて1時間半弱の仮眠を取りました。

運命の12日(土)、2時半過ぎにアパホテルを出発しました。出発時点からしとしと降る雨です。上越妙高から戸隠に入る前の信濃町までは約30kmの緩やかな登りです。雨が降っていなければ大したことはないのですが、雨の中30kmを一人で黙々と走るのは大変でした。信濃町まであと20km地点でTさんとすれ違いました。TさんはここでDNFを決めて上越妙高に戻るとのことでした。また参加者が1名少なくなりました。Fさんが続行しているとすれば私も含め続行者は3名です。途中何度か休憩しながらも小林一茶記念館の交差点までたどり着き、戸隠手前まで到着しました。

庇がありベンチがある自販機があったので、ここで今後について考えます。正直この雨の中、戸隠の難所を突破し、信濃大町のPCに時間内にたどり着けたとしても台風前に避難できる場所を確保できるかかわからない状況です。とりあえず再スタートしましたが、ほどなく走るとK37の交差点で長野市まで23kmの道路標識を見て、前方の靄に包まれた妖気漂う戸隠の山を見た瞬間にここでDNFして長野市に向かうことを決断しました。無念ですがBRMは約350km地点でDNFです。初DNFの感傷に浸ることなくK37で長野市を目指します。撤退の最中、泣き面に蜂でリアタイヤがスローパンクしました。幸い山中を抜けた所だったので、大きな庇のある蕎麦屋さんの入口で雨を避けながらパンク修理です。30分程度格闘し、何とか直ったので、再パンクしないことを祈りつつ撤退を再開します。K37は信濃町長野市をつなぐ主要県道のようで、秘境道路ではなかったので助かりました。何とか7時半過ぎに長野市に到着し、ホテルも確保できました

チェックインまで時間をつぶすしかないので、ホテル近くのロイヤルホストの駐車場で雨を凌ぎ待機します。9時OPENで入店し、朝食を食べます。私はこういうお店で長居できない性格なので1時間程度で切り上げて、時間つぶしに雨の中、散策します。アーケード商店街があったので行ってみるとほとんどの店が営業していませんでした。

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散策で時間をつぶすのも限界なので、アーリーチェックインで3000円追加料金を払って12時にチェックインしました。全国展開しているスマイルホテルですが、自転車を建物内に保管してくれることを快諾してくれて本当に助かりました。部屋に入りシャワーを浴びるとようやく人心地が着きました。携帯電話を見てみると主催者の澤田さんから安否を確認するCメールが3件も入っていました。とりあえずTELをして無事であること、DNFすることを伝えました。この時点で私含めて2名しか走行しておらず、一番の先行者の人は戸隠を超えて信濃大町までは走っていることを聞きました。

予報通り15時過ぎからは長野市も横殴りの雨になりました。携帯には絶え間なく緊急通報が入ります。夜になると長野市の北東の穂保地区で千曲川が決壊したとのニュースが入りました。早朝に長野市に到着し、12時にホテルにチェックインできたことは幸運でした。翌日松本市を走っていますが、長野市ほどホテルはなかったので、長野市に避難したことは後から考えれば大正解でした。もともとは少なくとも松本までは行くつもりだったので、自分の当初の考えの甘さを反省です。結局長野市までは以下の370km強を走りました。

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矢折れ、力尽きての撤退ではなかったので初DNFですが意外にさばさばしています。
翌日13日は天候は回復するので、長野市から一部BRMのルートを走って当初の宿の伊那を目指すつもりです。

いつもながら長文のブログになりました。13日以降の撤退ライドはまた改めてブログにアップしようと思います。